春眠に 鶏の声して 驚きつ

春眠に とりの声して 驚きつ






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◆春眠に


孟浩然の「春暁」の漢詩を使っています。

「春眠、暁を覚えず」という冒頭部分は、誰もが一度は聞いたことがあるはず。(多分)



◆鶏の声して


にわとりと言ったら、清少納言『枕草子』の「頭弁の、職にまゐりたまひて」のエピソードですよね!

これは、『史記』の、孟嘗君もうしょうくんが鶏の鳴き真似をして函谷関かんこくかんを開けさせた、という話を土台にしています。



◆驚きつ


ここでは、古語の「目が覚めた」の意味で使っています。





つまり、この俳句は、


「鶏の声」は、

本物の鶏が鳴いたのか、それとも、誰かが鶏の鳴き真似をしただけなのか……。

はて、どちらなのだろうか!


っていうことを、古典文学を引用しながら言いたかっただけです。



そのまま素直に読んでも俳句自体の意味は分かるので、解説を書くかどうか迷ったんですけど……。一応書いてみました。


ちょっとした小ネタ程度でしたが、お付き合いいただきありがとうございます!

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第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【俳句一句部門】 此糸桜樺 @Kabazakura

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