『ポジネガ少年』【第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部】
十晶央
ポジネガ少年
人よりも速い心音てのひらに 今日からきみはぼくの友だち
少年の内で狂獣唸るのを誰も知らない彼自身さえ
魔術師になる術を
己が首第一
僕だって冒険が好きだよ 本の内か外かが違うだけでね
本捨てて街出ても義務教育 カッターを向けるべきは自か他か
生まれながら投獄されし脳髄迷宮 君だけが蜘蛛の糸
流星雨浮かべた紅茶飲み干し少年の内に銀河流るる
少年切り開けば薔薇の溢るる芳香に窒息しタナトス
桜色やわらかに
劇場鏡地獄 愛も憎悪も我が身に跳ね返り乱反射
あの
あの子は昼間でも星が見えるって きっと瞳の中にあるのさ
僕等いつまでいようか 宇宙の寿命は1400億年
投げ出した内腿の陰潜む青 蝶の
少年は鳥 心赴くままどこまでも高く高く飛び立つ
勝手ながら落丁・乱丁少年はおとりかえいたしかねます。
『ポジネガ少年』【第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部】 十晶央 @toakio
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