20240918

 地球という惑星には、ある神が寄生している。いつからか夜空で一際大きく輝く一等星、それが神だと分かった。定期的に地上、正確に言えば日本のとある洞窟に降りてきては、食事をする。

 ドームのようになった洞窟は、天井の岩が神を迎え入れるように崩れ落ちており、眩い星灯りが注ぎ青白く幻想的に輝いている。そこには洞窟湖がゆらめいている。湖の中央には台座じみた陸地があり、神はそこに着く。まるで足のない巨大なクラゲに大量の眼球を貼り付けたような、地球と似た色合いの地球外生命体のことを我々は全世界共通で神と認識している。しかしいつしか、食事として人類を食らうその神を崇める邪神教と、それを恐れ神が降りることを防ごうとするものに分かれた。

 私たち訓練生は、邪神教の人間を止めることが仕事である。邪神教には、元々仲間だった幼い頃からの知り合いもたくさんいた。彼らの首を裂いた時、ひどく苦しかった。時には言い争った。どうしてこんなことをするのだと非難され、私たちだってこんなことしたくないさ!と涙ながらに叫ぶしかなかった。

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