4 小説教室/根本昌夫
『小説は、自由なのです。』
本章に入って最初の左ページの最終行に書いてある一文。ページを捲れば、嫌でも目に入る位置。
『自由』って何かわかるか、と問われたら貴方は何と答えるだろう。
自由に書いていい、その言葉は、霜月にとっては軽めの暴力であって、自由になる方法が皆目見当がつかない。
今日だって、店員と思われる人から促され、空いている扉から自由に店に入れば、会計のときに別の店員から入口が違うと怒られた。
どこから入っても同じだし、謎ルール知らんがな。そう思いながらも委縮する始末だ。世の中、何が真で偽か不明瞭だし、実はそんなこと、どうでもよかったりする。
まぁ、ここで言う自由と冒頭の自由では意味が違うだろう。
自由は不確定要素が多くて、不安になる。
よく人に対して「自由な人だな」と言ってしまうことがあるけど、「よく不確定要素が多いのに生きていけるな」ということの裏返しかもしれない。
自由とは、何なんだろうか。
世界に生を受けて老いていくうえで、真なる自由って、存在するのだろうか。
何かに縛られているからこそ、自由が輝いて見えるのだろうかと思う。
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