飾り屋ディアナ「その後」
(ルドルフのパフォーマンスのおかげで、ディアナとの噂は消えた。しかし……)
「今日の分だよ」
レットが両腕を大きく広げて、手紙屋の受付デスクを埋め尽くしている箱をアピールした。
すべての箱に、手紙の束がぎゅうぎゅう詰め込まれている。
(ファンレターも、ラブレターも、増えた!!)
運びきれない量の手紙を見て、アトラスは棒立ちになっていた。
箱が積まれているので、受付に立っているレットの顔が見えない。
おそらくレットがいる方向に向かって、謝る。
「仕分け大変だったでしょう……? ごめんね……」
レットの笑い声がした。
「ふふっ、手伝いたいって子がいたから、すぐ終わったよ」
アトラスは表情を明るくした。
「そうなんだ! お礼を言いたいな。なんて名前?」
「それは秘密。シャイな子なんだ。知られたくないんだって」
レットは出入り口の方を見つめる。
(あんなに人気があるなんて……)
手紙屋のオフィスを出たウィンリーは、足早に次の仕事に向かっていた。
「さすがですね、案内屋アトラス」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。