第3話 異世界ネットショップ

あと、ダンジョンの入り口にて、スマホ棒を渡された。

これで、携帯でダンジョン内を撮影しても良いという事らしい。


俺はとりあえず携帯とスマホ棒をアイテムバッグ(50個まで収納可能)の中に仕舞い、まずは、何も撮影せずにダンジョンを歩いてみる事にした。

地下1階に降りたところで、携帯を取り出してステータス画面をチェックする。

これで、もう俺にはスキルという特殊能力が備わっているはずだ。


ステータス画面にはこう書かれていた。


江波周斗えなみしゅうと

レベル1

HP110

MP120

力140

魔法120

素早さ130

命中81.26%

守り170

運777

スキル、異世界ネットショップ

技、無し

魔法、無し

従魔、無し


とあった。


「異世界…ネット…ショップ…!?

え、炎の剣とか、雷鳴とか、そんなんじゃなくて…

異世界ネットショップ…?

嘘だろ…」


俺は軽く絶望する。


前方から、ベビースライムが1体現れて、俺はスマホ棒を突き刺して、録画しながら戦い始めた。

とは言え、スキルがクソなので、技も魔法も無い。


俺はロングソード頼りで、ベビースライムに突進する。


「ていやー!」


俺はベビースライムを斬った。


ぷににに、と言う感触がして、ベビースライムが切れた。


うーん、何だか罪悪感だな。

もっとこうゴツい悪そうなモンスターじゃ無いと…


そう思っていると、ブラックウルフが2体現れた。


よっしゃあ、やるぜ!


俺は10回くらい斬りつけて、何とかブラックウルフを倒した。

後の俺は傷だらけだった。


くそー、ポーションくらいサービスで付けてくれよなー!


俺は地下1階の草原ダンジョンの岩場の陰で一休憩した。

そして、ふと、異世界ネットショップの事を考えた。

異世界…ネット…ショップ…

普通に考えれば、異世界の物が買える…?

んな訳無いか!


じゃあ、何なんだ?


俺はステータス画面を開き、異世界ネットショップを押した。


すると…


携帯の画面が異世界ネットショップよろーず、に遷移した。


★ポーション…100円

★薬草…60円

★レッドボアの牙のショートダガー…5000円

★毒の玉…1500円

★コカトリスの羽の風扇子…6000円

★MPポーション…300円


とあった。


え…?

まじで…?


じゃ、じゃあ、ポーションを一つ。

俺はポーションをタップする。

ポンっ!と音がしてポーションが地面に現れた。


え…

まじかよ!!!


財布の中を見ると、確かに100円減っている。

残金は8050円。

どうするか…?

流石にコカトリスの羽の風扇子を買ったら、今日の食料費が無くなってしまう。


毒の玉買ってみるか。


俺は毒の玉をポチッとした。

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