第2話 地下ダンジョン受付
そうして、地下ダンジョンの地上1階受付に向かうと、受付の女性にチラシを差し出した。
「ようこそ、地下ダンジョンへ!
私は神崎と言います。
お客様は初心者ダイバー様と言う事でよろしいですか?」
「あ、はぁ…
江波周斗です。」
「江波様。
では、簡単に地下ダンジョンについて説明致しますね。
地下ダンジョンは、現在地下10階まで魔油の発掘が進められており、地下10階までは比較的安全だと言えます。
しかし、5階を超えてくると、死亡率も高くなってくるのも事実です。
初心者のダイバー様には、まずは地下3階を目指していただく事をおすすめ致します。
なお、日本ダンジョン委員会はダンジョンでのいかなる事故や死亡にも保証は負いかねますので、ご了承下さいませ。
えーと、江波様はシングルダイバーでよろしいですか?」
「あ、はい。
とりあえず一人で潜ろうかと…」
「そうですか。
当たり前の話ですが、パーティメンバーが多いほど、ダンジョン内の探索は楽になります。
ただし、パーティの上限は8人までですけどね。
とりあえず、Zランクのバッチを差し上げますね。
基本的には、3階毎にランクが上がっていきます。
現在の最高ランクは、地下45階まで制したブラックダイヤのパーティのみなさんです。
なお、ダンジョンに入るとスキルが発現します。
携帯のステータス画面でスキルは確認出来ますよ。
しかし、このスキルはダンジョンで戦っていく上で非常に重要なものです。
たとえ他のダイバーと出会ってもパーティを組まない限りは教えない方が良いでしょう。
なお、地下10階までは、レスキュー隊が巡回しています。
もしも、ピンチの時は、モンスターから離れてその場で待機するのが賢明かと思います。
最後に、地下ダンジョンで取った宝は身につける物以外はあちらの男性が買い取る事になっています。
武器や防具、アクセサリーなどは買い取り不要の場合はそう言ってください。
そのまま家に持ち帰る事が出来ます。」
「分かったよ。
説明、終わり?」
「あ、大事な事を忘れていました。
ダンジョン以外での戦闘スキルの使用は禁止されています。
一度授かったスキルはダンジョン以外でも、つまり地上でも使用出来ますが、それはルール違反です。
最悪ダイバー資格を取り上げられるので、くれぐれも注意してください。
まぁ、回復系のスキルなどの地上での使用についてはある程度目をつぶっていますけどね。」
神崎さんはそう締め括った。
はぁ…
長い説明だったな…
俺はロングソードだけを渡されて、Zランクのバッチを付けてダンジョンに足を踏み入れた。
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