ダンジョン配信〜スキル・異世界ネットショップで聖剣もエリクサーもポチッてバズれ!〜
ココ
第1章 B1〜B3
第1話 背に腹は変えられぬ
俺の名前は
大学まで出たが、就職した企業が超ブラックで、酷使されまくり、半年でやめた。
それからは、フリーターとして転々とする日々。
どうも、世知辛い世の中で、シフトがキツいし、対人関係など上手くいかず、どこも長く続かない。
そして、最後の工場の部品検品の仕事をクビになり、自他ともに認める無職となった。
やけ酒を買ってアパートに戻った俺は、ビール缶を開け、ナッツとチータラを広げた。
あーぁ、どうしてこうなったんだろう…?
俺の適正は一体なんなんだ?
俺だって…
俺だって…
やれば出来るのに…!
そう思ってアパートのポストにねじ込まれた広告を取ってくると、それに目を落とした。
近所のスーパーの特売日とピザのデリバリーのチラシ、整体のチラシ。
いつもと変わらぬチラシにまで頭を悩めつつ、俺はビールを飲んだ。
そして、4枚目に出てきたチラシこそ、いつものお決まりの物だった。
それは…
ダンジョンダイバー募集のチラシ…
2055年の今、日本の首都・
地下何階まであるのか、さっぱり分からない。
そんなダンジョンだ。
そこで取れる
魔油は地下ダンジョンの壁に穴を開けてそこから採るのだ。
魔油は際限なく取れるかと思われたが、そうでは無い事が最近発覚した。
つまり、地下ダンジョンのさらに下の階への採掘作業が期待されているのだ。
確か最高に進んだ階で地下45階までだったと思う。
もちろん、魔油を採掘するには、足場や大掛かりな機械などを運んでいかなくてはならず、その限界が地下10階という事だ。
日本政府は魔油の採掘にダイバーの活躍を期待している。
そのために、ダンジョン配信も許可しているのだ。
「ダンジョンのダイバーなんて…
命の危険があるのに、やるやつの気が知らないよなぁ。」
俺はチラシをゴミ箱にシュートした。
しかし、それから一ヶ月経っても俺のアルバイトは決まらなかった。
明日の飯も心許なくなってきた時、相変わらずダンジョンダイバーのチラシがポストにねじ込まれているのを見た。
俺はそのチラシを握りしめて、次の日、地下ダンジョンの受付に向かったのだった。
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