第10話 夢の中へ
「...はぁ...」
付き合うってなってから風夏から連絡が止まらない。
いやいや、付き合うって言ったけどね?うん。すごーい束縛チックな感じですごーく疲れちゃうんだよなー。
愛されてるのは嬉しいんだけどもね。
...さて、今日はちょっと早めに帰るか。
そうして、早めに仕事を切り上げて家に帰るとエプロンをした風夏が立っていた。
「お帰りなさい!旦那様!」
「...今日も来てくれたの?」
「何ですか?嫌なんですか?」
「嫌じゃないけど...その...申し訳ないというか...学校の方は大丈夫なの?」
「私はこう見えて結構優秀なんですよ。なんですか!こう見えてって!どう見えてんですか!」
「...1人でノリツッコミしちゃってんじゃん。いや、まぁ、識宮さんの妹なんだし、賢いんじゃない?」
「...むー。お姉ちゃんと比べれるのはNGです。てか、お姉ちゃんを好きだったのは過去の話ですよね?大丈夫ですよね?」
「...まぁ、過去の話だよ」
「ふーん?怪しいですなぁ?これは体に聞かないとダメですねー?」
「...なんだよ、体に聞くって」
「文字通りです。こちょこちょしちゃいますね」
「すんなすんな。...疲れちゃってるから...ご飯食べたら寝たい」
「いやん❤️寝ちゃいますか?」
「うん。風夏は帰りなさいよ?」
「えー!今日はお泊まりさせてくださいよ!」
「...ダメだ。ちゃんと帰りなさい」
「もー!やだやだやだー!」
「子供じゃないんでしょ?」
「子供じゃないからですよ!私だって大人ですから!」
「じゃあ、はっきり言うね。付き合ってから3ヶ月は絶対しないからね?」
「えー!なんでですか!紳士ですか!」
「紳士っていうか常識ね?」
「じゃあ、チューは!?」
「...まぁ、チューとかぎゅっとするとかはオッケーかな」
「じゃあ、チューしてください!」
「いやいや、そういうのは雰囲気が大事でしょ?今は雰囲気じゃないから。ダメです」
「えー!うーん。じゃあ、一緒に寝たらチューしてくれる?」
「...まぁ、今週の土曜日とかなら泊まりでもいいや。だから平日はちゃんと家に帰ること」
「...むー。仕方ないですねー。わっかりましたー」
そのまま風夏が作った料理を食べ、風夏を家まで送ると倒れるように眠りにつく。
「...あぁ、しんどいな」
◇翌日
目を覚ますと全身がだるい感じがする。
...体温計を使ってみると、38.8度を指していた。
「...うわぁ、やっちったー」
そのまま、会社に連絡すると嫌そうな声で「分かりました」と言われる。
自分達は好き放題休むくせに...よくそんな態度取れるな。
あーだるい。やばい。きっついなー。
そのまま眠りにつくと...とある夢を見るのだった。
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