第6話 入学式②
「わぁ・・・。きれい。見てみて!くまさんくまさん!!桜綺麗に咲いてる!」
「ああ・・。きれいだな。ていうかあおち敬語忘れるくらい興奮してんじゃん!」
「あはは・・・。恥ずかしい・・」
ぷしゅ~と頭から湯気を出している可愛い俺の自慢の親友。
ニッと爽やかな笑顔で恥ずかしがっている僕を見ている僕の大事な
彼の名前は
僕たちは、同じ高校に行くことが決まったとき一緒に入学式に行くと約束していた。
「今更なんですけど、くまさん髪型変えたんですね!」
「おっ!どう?似合ってるか?」
「似合ってますよ!」
お姉さんに高校生になるんだから髪型でも変えてみたら?と言われて、ナチュラルツーブロックショートという名前の髪型にしてみたそうだ。くまさんかっこいい。
僕の髪型は秋さんにこれ似合うんじゃないかしらと言われジェンダーレスミニウルフという髪型になりました
話は変わって、
「くまさんは、部活何に入るか決めました?」
「バドミントンかにゃ。ふぁ~ぁ」
「続けるんですね!今度は全国行けるといいですね!また試合応援します」
「ん、頑張るぜ!あおちはなんか入らんの?それとも新しい部活とか作ってみるのもありいいかもなー。・・・言うの忘れてた。涼白っちも高校同じだってさ。よかったな~あおち!」
「部活は何も決め・て・・・え?愛莉ちゃんも同じ高校!?というかくまさんが何で知ってるんですか?」
「涼白っちのマブダチの望乃ちが教えてくれたんよ~。もしあおちが知らなかったらと思って聞いておいたぜ!」
「おぉ~!くまさん大好きです!!」
「あおち可愛い笑顔でそんなこと朝に言わないでくれよ!結構来るんよ、心に!」
「?あはは・・。話してたら正門が見えてきましたね!くまさんと同じクラスがいいなぁ~」
「離れてても休み時間とかに行ってあげるからクラス違ってても安心するんだぞ!」
そう言って蒼唯の頭をなでる。
正門に着いた二人に朝陽川高校の銘板が輝いて待っていた。
銘板が凄く綺麗にされていて僕たちは目をやられそうになったり・・。
そういえば僕とくまさんの家族は後で来るということで、僕たちだけで今登校しています。
周りには沢山の新一年生とその親たちが居て、それぞれ記念写真とか色々な会話など、入学式の日にあるあるをやっています。
くまさんと話しながらその様子を見ていると近くから、
「お~い、蒼唯ちゃん。秋さんだぞぉ!写真撮るからおいで。麗王君も一緒にどう?」
「秋さん早かったですね!お父さんが居ないってことは仕事でこれなかったんですね。残念がってそうです。・・くまさんどうします?」
「俺の親もうちょっとで来ると思うけど、んーあおちと写真撮りたいな!」
そんなこんなで一緒に写真を撮った後、くまさんはご両親のところに行って一度別れました。
入学式の時間が迫ってきたので秋さんともお別れして体育向かうことことにしました。
体育館の前まで来ると後ろから声を掛けられた。
「あ・・蒼唯。」
小さな声がしたので振り返ってみるとそこには、
「愛莉ちゃん!おはよ!!」
「・・・おはよ」
(・・・くっ、今日もかわいい)
何故かプルプル肩を震わせながら挨拶をしている愛莉ちゃんを不思議に思いつつまた同じ学校なことに改めて嬉しくなった。
よく見ると愛莉ちゃんの手には、白いプリントが握られていた。
「愛莉ちゃん、その手に持ってるプリント何ですか?」
「体育館前で配られてるクラスとか席順が分かるやつ。蒼唯も早く貰ってきたら・・。そろそろ入学式始まるわよ」
「あっ、ほんとだ。じゃあまたねです!」
「蒼唯・・同じクラスらしいから・・・じゃあね」
「ほんとですか!?」
そそくさと愛莉は先に体育館へ行ってしまい、蒼唯の言葉に返事をしなかった。
蒼唯も時間がないため急ぎ足で先輩?先生?らしき人からプリントを貰い、クラスと席を確認したあとすぐに指定された席へ座り入学式を迎えるのだった。
5分くらい始まるまであるらしく、まだじっくりと見ていないプリントを確認する。
(くまーくまーくま・・・熊谷!あった、くまさんも同じクラスだ!ほんとに愛莉ちゃんの名前もある!)
蒼唯が嬉しくなってのをよそに入学式が始まるようだ。
校長先生のちょっと長い話や担任の先生の短い紹介などを終え、生徒会の紹介も始まった。部活の紹介は別の時にするらしい。
蒼唯は生徒会の中にくまさんのお姉さんも居てびっくりした。
そして生徒代表の挨拶を生徒会長の小鳥遊先輩が僕たちにいろいろな言葉を贈り入学式が終わっていく。
「これからの高校生活三年間あなたたちにとってより良い日々になることを願っています。」
入学式が終わった後自分たちのクラスに行くことになった。
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