第2話 柵状組織と海綿状組織

最初に、3階の柵状組織の植物細胞からみてきましょう。


柵状組織の細胞は、海綿状組織の細胞よりキレイに並べられて、縦におっきい部屋がいくつもあります。


動物の細胞と比べて、植物の細胞は二十扉のオートロックになっており、初めの扉を「細胞壁」、2つ目の扉を「細胞膜」と呼んでいます。


その扉を超えると...。


まず植物細胞の主である「核」。彼は全ての細胞の大元であり、いわゆる本の原本のような存在。


次は....大量の「葉緑体」達!!核の妹のような存在で、少し小さめ。日光が大好きで、いつも日光を探して部屋を動き回っている。


「ねぇねぇ、喉乾いたからお水飲んでいい?」


あら、葉緑体ちゃんが水を求めて壁にあるふたつの蛇口へ。

このふたつの蛇口は、「水分」と「養分」がでるところで、まとめて「維管束いかんそく」と呼ばれています。


「ごくごく....ぷはーっ!!

あ、ミトコンドリアちゃんもお水飲む?!」


その、葉緑体の後ろからこっそり様子を見ている小さい子は....「ミトコンドリア」。同じく、核とミトコンドリアの妹のような存在で、動物の細胞にもいる子。


「え、あ、えーっと....わ、私はお水じゃなくて、グルコースを食べるの....」


そして...部屋の隅っこにある倉庫とゴミ箱へ向かう。

このふたつをまとめて「液胞」といい、倉庫には、水分と養分が蓄えられて、ゴミ箱には老廃物が。


倉庫を開けて、栄養の1つであるグルコースのクッキーを取り出す。


「あ、グルコース出来たから追加しとくね!

あと、酸素とATPはお外に置いておくよ」


葉緑体ちゃんが、作ったグルコースを倉庫に追加し、外に酸素のボンベを置いた。

またミトコンドリアちゃんは外に、二酸化炭素のボンベと水が入った袋を置いた。


さて、次は海綿状組織の細胞を見ていきましょう。


3階の柵状組織の細胞と比べ、部屋の構造や住人は同じですが、部屋は小さく向きはバラバラ。そして、葉緑体の数が柵状組織の細胞より少ないのです。


そのバラバラの向きから出来た隙間は「細胞間隙かんげき」といい、葉緑体ちゃんとミトコンドリアちゃんが出し入れしている二酸化炭素と酸素の置き場所になっています。


次回は、昼と夜の時の彼女たちの動きについてです!


次回!!


「葉緑体ちゃんとミトコンドリアちゃんが大活躍!~光合成と呼吸~」と「蒸散のしくみ」

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今日も植物細胞達は元気にはたらく!! 雨壱(うい) @Shion5634

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