第13話 武家屋敷
お堀沿いを歩くと、昔風の家がずっと続いている。これが武家屋敷かな?と思うと、飲食店だったりする。この通りは「塩見縄手(しおみなわて)」と言うらしい。建設省日本の道百選にも選ばれたとか。
もう少し歩いて行くと「武家屋敷」が出てきた。これで3館共通入場券を全て使い果たすことができる。庭を通り、家の中へ靴を脱いで入る。畳の上を自由に歩き回って見学できるのだが、部屋の中に着物を来た人物がいてびっくり。いや、よくある人形なのだが、何がびっくりかって、その人形のすぐ傍まで近寄れるという事だ。大抵、座敷の中に人形を使って当時の様子を再現してある場合、その部屋の中には入れないようになっているではないか。廊下を歩くとか。だが、ここは人形が置かれている部屋に歩いて入れるようになっていて、触ろうと思えば触れるのだ。
もちろん「お手を触れずに」と書いてあるし、人形に触ってはダメなのだが、もし混雑していて子供なんかがいたら、思わずぶつかってしまったりして、とんでもないことになりそうな気がする。という事は、混雑しているような状況にならないから、こうしていられるのだろうな、と思ってしまった。
部屋から外を眺めると、よく整えられた庭が見える。素敵だ。台所も見学した。大きなツボがある。かまども再現されていた。食器棚もあってなかなか面白い。
ぐるりと家の中を見て回ったら、今度は外へ出るようになっていた。順路通りに行くと、今度は家の外をぐるりと回るようになっている。先程とは逆に、外から家の中を見ると、自分が入った玄関ではないところに「式台玄関」と書いてあり、裃(かみしも)を着た人形がお辞儀をしている。正面には金屏風。確かにさっき、その前を通って、お辞儀をしている人形を向こうから眺めたのだ。写真も撮った。だから、こっち側(外)からも撮った。面白い趣向だ。お庭もなかなか見応えがあった。武家屋敷、3館共通入場券を買わなかったら、ひょっとしたら素通りしていたかもしれない。来られてよかった。
武家屋敷を出た。時刻は15時半過ぎ。さて、そろそろ夕飯を求めて繁華街にでも行こうか。何となく船には乗らない事になった。乗ってみたい気もするのだが、一日乗船券が1500円で、パーフェクトチケットは当然使えない。それがネックになってしまい、移動するなら船ではなくバスにしようと思ってしまうのだ。
と言うわけで、レイクラインに乗る事にした。バス停はすぐ近くにあった。さて、どっちへ行くのか。バスの時刻表を出してにらめっこ。ははあ、うん。向こうから来るから、左側、つまりお堀側のバス停で待っていればいいのだな。
屋根のあるバス停に腰かけた。少し日が出てきた。お堀の景色もちょっと違ったものに見えてくる。自分の後ろにお堀があるので、そちらをバックに自撮りしてみた。うーん、イマイチ。やっぱりアップには耐えられぬ。
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