第3話



健二の仕事場に美恵が現れたのは昼過ぎだった。


健二は「いらっしゃいませ」と美恵に言うと「いらっしゃいました」と照れ隠しに笑って言った。


健二は何件かの物件をあらかじめ用意しておいた。


美恵が言う




「笹塚辺りで7万くらいない?」




健二はパソコンを見ている。




「これなんかは?」




健二が勧めてきた物件はかなり良い物件だった。




「これいい!」




健二は内見に行こうと誘う。




美恵も行こう行こうと言った。












車を走らせること20分。


目的の物件に着いた。


鍵を開けて入ると綺麗で広い部屋だった、ロフトもある。


美恵は気に入ってる様子だ。


健二は「どうする?」と言った。


美恵は「ここにする!」と嬉しそうだ。


さっそく戻って申し込みをした。


結果には数日かかる。


だが、健二も美恵も嬉しそうだった。












数日後、美恵の家が正式に決まり健二と美恵はパーティーをしていた。


ヒロシのいるクラブだ。


健二はヒロシをみんなに紹介し、美恵は久美子をみんなに紹介した。


健二は特に嬉しそうだ。




「良かったよ決まって」




「ありがとう」




久美子が




「私も紹介してもろうかな」




「任せて」




健二は自信を取り戻したようだった。






ヒロシもお祝いにと、普段かけない曲を流した。




楽しい夜だった。














美恵の引っ越し当日、久美子が応援に来てくれた。


引っ越し業者が次々とダンボールを運んでいく。


フローリングを掃除する久美子。


そして全ての荷物を出して鍵を閉めて、久美子の車で新居へ向かった。

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