『妖怪屋敷』 6


 はぎはらたまのじょうは、ついに、秘伝の呪文を唱えた。


 『うんじゃあ、まいやらあ。なまごみだあ。めんく、い〰️〰️にこう。はーらーみーたーしー。うんじゃあまいやらあ。くー、いー、すー、ぎー、めん、く〰️〰️、いーにこう。』


 すると、はぎはらたまのじょうの身体が、ぶわん、と何度も膨張したり収縮したりしたかと思うと、ねじ込んでくる金貨が、みな、はじきとばされのだ。


 『おのれ。わが、金貨を拒否するとは。』


 『まいないは、禁止されていますぞな。拒否の呪文は、家伝なり。』


 『きさま、影陰陽師かあ。』


 『残念ながら、そうです。』


 『世襲影陰陽師は、怪しかりしき。廃止すべきです。』


 『まあ、そうなんですけどね。しかし、音楽家もそうだし、うまれる場所は選べず。やむおえず。』


 『妖怪や幽霊に世襲はない。』


 『立派なことです。しかし、仕事の邪魔はしないでください。悪霊退散。うんじゃあまいやらあ。妖怪排除風、吹き荒れます。』


 ぶわ〰️〰️〰️〰️〰️


 と、激しい縞模様の光が、あたりを吹き荒れた。


 しかし、これは、人間には通じない、妖怪変化、幽霊などにしか効果がないのである。


 『うぬ。おのれ〰️〰️。人間如しに負けはしない。金貨嵐い〰️〰️。』


 すると、金貨たちが、ピストルの弾に等しい速度で吹き荒れたのである。


 はぎはらたまのじょうは、また、呪文を連発した。



     ◎💨💨🔫🔫


 


 

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