『妖怪屋敷』 2


 妖怪侍は、長い日本刀を所持していて、すらり、と抜いたが、それは、たぶん、普通なら違法である。


 もっとも、妖怪は人として認められてはいないから、逆に刀を持っているから、すぐに検挙されるわけでもない。しかし、もし、人を殺めたりすれば、できたばかりの新しい法により、罪になる。ただし、証拠があれば、また、捕獲できれば、だが。もちろん、いまなら、公務執行妨害であり、直ぐに処分の対象にできる。


 『むむむ。その構えは…… 』


 『ほう。見抜いたか。流石は政府の官吏と誉めてやろう。』


 『秘密剣法、スペイン発祥、丼保瀬流ドンホセリュウ。か。』


 『ははははは。しかと、味わうが良い。』


 『いや、いや、カルメンさん、のようにはゆきません。』


 はぎはらたまのじょうは、政府配給の『電光魔剣』を鞄から取り出して、スイッチを入れた。


 しざざざっ!、と、青白い炎が立ち上がる。


 ただし、これは、人間には害を及ぼさない。


 ダークマターに絡んでいる疑似生命体の、エネルギーの流れを遮断する。つまり、魑魅魍魎用である。


 『ふふん。わたしの、秘剣は、さらに早い。先にそなたを、半分こ、にする。いざ、まいる。とあ〰️〰️〰️〰️。』


 勝負は、一瞬であった。


 

      ⚔️

 


 


 

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