第49話 作戦会議
精霊族たちと一旦お別れをし、ログハウスへと戻ってきた俺たち。
早速ここまでに判明した内容についてルナレナ様へ報告する。
「ふーん……そうなんだぁ……」
子犬がボールと戯れる動画にご執心でまったく関心を持っていない様子。
とりあえず伝えるべきことは伝えたので、俺たちはダンジョン探索に向けた準備へと取りかかるのだが、ここでひとつ問題が。
「町なんすけど……かなり遠いんすよねぇ」
「だろうねぇ」
俺たちはテーブルの上に魔境近辺の地図を広げて悩んでいた。
さすがは魔境と呼ばれるだけあって周りに町はない。
最近になってすぐそばに村っぽいのができて移住してきている人たちもいるけど、あそこはルナレナ様の力で魔境とのかかわりが持てなくなっているという。
というか、そもそも魔境にあるダンジョンなんて誰も知らないよなぁ。
中身に関しては行ってみなければ分からないってことだ。
だとすると、俺たちが注意すべきは持っていくアイテムか。
これに関してはこちらで調達をしようと思ったのだが、ここで竜崎くんから意外な提案を受ける。
「あっちの世界のキャンプグッズとか、ダンジョン探索に役立ちませんか?」
「えっ? キャンプグッズ?」
最初は何を言っているんだと思ったが、確かに役立ちそうな物がいくつかあるな。
何年か前にテレビで日本人冒険家がでっかい洞窟へ探索するドキュメント番組やっていたけど、確かに専門店に行けば手に入りそうな物ばかりだったのを思い出した。
ちょうど初任給が入ってキャンプ用品店に行こうと話していたし、これを機会に足を運んでみるか。
というわけで、俺たちは早速ネットを使っていろいろと調べてみる。
ちなみにノートPCはルナレナ様が独占しているのでタブレットを使用。
見ていくと、あるお店の住所に目が留まった。
「あれ? ここって自然公園から割と近くないっすか?」
「ホントだ。車で十分くらいの場所だよ」
偶然にもめちゃくちゃ近場だった。
まだオープンして間もないようだが、これも何かの縁かもしれないと思い、ここに決定しよう。
「ルナレナ様も行きますか?」
「もちろんよ!」
ずっとアニマル動画を眺めていたルナレナ様だったが、一応こちらの話も聞いていたようだった。
さて、どんな店なのか……楽しみだな。
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