杉野優2
今日も学校に向かう
昨日のことで頭が少しおかしくなっているような気もするがまぁいいだろう
「おっはよー」
「おい!優ちょっとこっち来い」
死ぬほど嫌な予感がする
「な、なんだよ」
「お前昨日…」
「「「宮野さんと連絡先交換したよなああああああ!!!!!」」」
「うるっさ、交換したよ宮野さんが交換したいって言うからな」
「はあー、もう僕無理かも」
「俺も無理かも」
昨日連絡先交換したことにより、男子たちに精神的ダメージ与えてしまったらしい
そんなことを言ったらこっちだってまだ完璧に理解したわけじゃない
あんな美少女が平凡な俺に連絡先を交換しようなんて言ってきたのか
学校の七不思議にしてもいいくらいだ
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「おはよー」
「あっ!杉野くんおはよ!」
「宮野さん、おはよ」
ただ挨拶をしただけで彼女がフワッと笑ったように見えた
「あの、杉野くんよかったら名前で呼んでくれないかな、?」
「え?名前?」
「そう!紗季って呼んでほしい、!なんて…」
「んーわかった!俺のことも名前で呼んでくれていいからね」
「う、うん!わかった!ありがと!」
「じゃあまた後でね〜!」と言いながら手を振って去っていく
……これはまずい、後ろから殺気を感じる
「おい、お前………」
「「「ずりぃよおおおおおおおお!!!!!!!!」」」
「なーに名前で呼び合ってんだよ!?」
「カレカノか?あん?」
…予想通り俺はみんなに怒られてしまった
「だ、だってお前ら考えてみろよ?あそこで『ごめん名前で呼ぶことはできないかな、』って言ったらどうなると思う!?」
「紗季の顔想像してみろよ!!!」
「「「あー…確かに…」」」
こいつらめんどくさいなぁと言う気持ちと同時に少し嬉しいような気持ちがあったのはきっと気の所為だろう
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ーキーンコーンカーンコーンー
「よっしゃやっと昼だぁ、」
「疲れたぁ、」
「それな?」
「んじゃ、いつも通り屋上行って食べますかぁ」
「ゴーゴー」
お昼はいつも屋上で食べると言う俺らの中の絶対的概念があった
いつも通り俺らが飯は食べに行こうとすると
「あ、あの!優くん!よかったら一緒にご飯食べませんか!?」
「「「はああああ!?!?」」」
もちろんのことだが、あいつらは奇声を上げている
こんなことあるのだろうか、いやないだろ…聞き間違いかもしれないな
きっとそうだな
「え、お俺!?」
「そう優くん!!」
なるほど聞き間違いではなかったか
「えっとぉ、お前ら俺行ってきていい?」
「「「いいよぉ!もう行ってこい!!幸せになれよ」」」
「あっじゃあ行ってきまーす、」
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「どこで食べよっか」
「うーん、あ!あそこは?」と指を指したのはベンチだった
「あーいいね、じゃあそこで」
「「いただきまーす」」
あまり話すこともなく無言で食べていた
何も喋らないのは気まずいと思い、口を開いた瞬間
「「あのっ!」」
お互い気まずいと思っていたのだろう、同時に口を開いてしまった
「あっ先どうぞ!」
「ごめんね、ありがと」
「紗季は、なんで俺に一番最初に話しかけてきたの?」
「んー、まぁ色々あるんだよね」
「もしかして、俺のこと好きとか笑」
「なんちゃってねー」
俺は冗談で言っていた。この時彼女の顔が赤くなっていたのは気の所為だろう
いや…正しく言うなら
"気の所為だと思いたかった"
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