杉野優

俺は好きという感情にはあまりいいイメージを持っていなかった。でもそれは彼女に出会って変わっていった。

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俺はいつも通り楽しい学校生活を過ごしていた

友人もいるし、成績はまぁちょっと平均よりは下だけどこの生活に満足していた

そんなある日友人から

「なぁ、優は彼女作んねぇの?」

そんなこと考えもしなかったから少し驚いた

「んー作る気ないんだよなぁ」

「えーまじか!彼女とイチャイチャしたいなとか思わないの!?」

「あんま思わん笑」

友人は驚いているように見えた

「俺はさっさと彼女と作ってハッピーライフを過ごしたいよ…」

なんて友人は言っていた

ーキーンコーンカーンコーンー

チャイムが鳴り俺らは席につき、ホームルームが始まった

「はーい皆さん今日は転校生がいまーす」

転校生か、長らく来てなかったな なんて思っていると転校生が入ってきた

入ってきたのは、長い黒髪の美女だった

可愛いなとは思ったけど恋愛的に見ることはやはり出来なかった

「宮野紗季です。皆さんと仲良くしたいと思っています。よろしくお願いします。」

そう言って礼をした

顔をあげた時に彼女と目が合った気がするけどきっと気の所為だろう

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「なぁ!優!転校生くっそ可愛くない!?」

友人が食い気味に聞いてきた

「ま、まぁ可愛いとは思うけど、」

「だよなぁ!!俺、好きになっちゃったかも、」

「はぁ?俺もなんだけど!!!!」

なんて争っている

俺はその気持ちが一ミリも理解できないのでその争いを眺めていた

するとその転校生が俺の席のところにやってきた

「あ、はじめまして!俺杉野優って言うんだ!好きなように呼んでね!」

少し堅苦しい挨拶をした後に彼女が口を開いた

「あ、あの!連絡先交換しませんか!!!」

彼女の言葉でクラスの空気が凍った

「はあああああああああ!?!?!?!」

周りの男子が一気に叫んだ

「いやいや、宮野さんこいつ頭悪いよ?」

「そーだよ!こんなやつでいいの?」

周りの奴らは宮野さんのことが好きだからだろう

俺の株を下げている

「それでもいいんです!交換しましょう!」

「あ、はい。」

少し強引に彼女と連絡先を交換した。

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家に帰り、俺は冷静になった

「えええ!!なんであんな美女が俺と連絡先交換したいなんて言ったんだ!?」

友人が言った通り俺はそこまでいいとこがない

別に悪いとこがあるわけではない、でもいいとこもない

「ほんとになんなんだろう、」

もう逆に冷静になり、溜まっていた課題をやり始めた

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