第13話 リスク
しばらく走って結構な距離まで来た。
「ここら辺でいいか……」
万電帳を確認すると、沙月のHPが100をきっていた。
「やべっ」
俺は急いで覚えたばかりのスキルを使う。
そう…….『シフトチェンジ』を。
「シフトチェンジ!」
俺と沙月の位置が入れ替わった。
*
「え?なんで?ここどこ!?神獣は!?」
「マスターがシフトチェンジを使われたのですよ」
「え?あ、あゆちゃん」
万電帳がそこにはあった。
「え?シフトチェンジってこんなところまで範囲内なの?」
「はい。正確にはシフトチェンジには明確な距離の制限がないのです。あなたたちは隊長に着いていくというゲームの性質上、シフトチェンジに明確な距離の制限をつける必要がなかったのです。みんな固まってますから。それをマスターは使って、あなたとの位置を入れ替えました」
「でも……私でも死にかけたんだよ!?大丈夫なの!?」
「マスターを誰だと思ってるんですか?マスターほどこのゲームを知っている人はいませんよ。開発者……作者のマスターですよ。神獣デザールの動きぐらい完璧に記憶しています」
「そうじゃないって!私が言いたいのは…….私たちゲームの中のキャラは死んでもリスポーンするけど……
——笹兎は生き返れないんだよ!?」
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