第5話 推奨レベルの罠
「どうやったらこの世界で石を集めりゃいいんだよ……」
神杯祭り。それは先程話した、『女神シュリーナ』もいるのだ。
こやつの加護がとんでもなく強いのだ。
「そういえば、私たちは敵を倒したりすると確率で落としたりミッションで入手してたけど…….何か万電帳にない?」
俺が何で焦っているかというと、他のガチャ石入手方法もそうなのだが、今回の神杯祭りはそれらではなくイベント限定のガチャ石でしか引くことができない。そしてそのガチャ石は本来であれば、沙月の言った通り、イベント限定エネミーやミッションをこなして入手するのだが…….。
「ああちょっと見てみる」
万電帳を開くとある欄が目に入った。
「チュートリアル………」
ゲームでの新たに遭遇したギミックやテクニックなどが載っている欄だが……
「何かありそうだね」
「ああ」
チュートリアルを開くと、そこには『イベントガチャ石の入手方法』と書かれている欄が追加されていた。
それをタップして開く。
そこには、『イベント限定エネミー』を討伐した際に確率でドロップと書いてあった。あとはミッションでゲットとも書いてあった。
「神杯祭りでイベント限定エネミーって……..」
沙月の顔が青ざめていく。きっと俺の顔も青ざめているのだろう。
急いで、王国に戻ると、王国内が慌ただしいことになっていた。
「国王!」
「おお!笹兎殿」
「何があったんだよいったい!?」
「いきなり、前例のない魔物が現れたのだ。そのせいでまだ鍛えられていない彼らが負傷してしまったのだ」
「嘘だろ………まさかのイベントエネミーがこの世界に出現すんのかよ…….」
「何か知っておるのか?」
「ああ。そいつらは俺のスキルから生み出されたであろう、敵だ」
「なんと…….今すぐ消せぬのか?」
「俺の能力の副作用的な感じで生まれたものだから俺は消せない。こいつらが消える日は、今から二週間後。それまで俺らがなんとか食い止める」
……..ガチャ回したいというのもあるけど、罪悪感がヤヴァイ。
先程、大きく出たものの、正直状況はまずい。
なぜなら、神杯祭りのエネミーは推奨5レベルだ。
………と表向きはなっているが実は違う。
最低5レベルというのは、1番弱い個体の彼らの、確定でヒットする攻撃を耐えることができる体力になるのが5レベルなのだ。
(もちろん個人差があり、HP、防御力が低い奴らが耐えられるようになるのが5レベル。沙月は耐えることがギリ可能だが、笹兎は死ぬ)
つまり、本人のテクニックは5レベルに含まれていない。
下手だった場合………最低でも『『30レベル』』も必要になるのだ。
「準備しないとかだな」
現在エネミー数 83体。
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隊長 琴帽子笹兎 Lv1
HP 100
MP 100
攻撃力 12
防御力 5
魔法力 9
魔法防御力 3
素早さ 5
治癒力 2
感覚力 10
運 1
精神力 20
スキル
自作ソシャゲ Lv1 ??? ??? 経験値共有 Lv1
状態 健康
メンバー 天宮沙月 Lv1 ☆☆☆☆☆
HP 353
MP 174
攻撃力 52
防御力 60
魔法力 48
魔法防御力 30
素早さ 85
治癒力 53
感覚力 76
運 100
精神力 47
スキル
天月 Lv1 豪運
現在
ガチャ石全て0
状態 健康
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