第10話 身体まで茶色く

「これ…

何という食べ物か分かりませんが…


売り物になるんじゃ無いですかね?」


カイが言った。


「そうだろ?

これはね、"カレーライス"という食べ物なんだよ。


という訳で、もう少し稼いでお金が貯まったら、カレー店を作ろうと思う。」


俺は言った。


「この敷地にぃ?

こんな所まで来る人いるかしらぁ?」


リアーナ。


「やってみなくちゃ分からないよ。

美味しければ遠くからでも来てくれるかもしれない。


みんなだから言うけど…


俺はここを、農業都市にしたいんだ!」


「農業都市ぃ!?」


リアーナが驚く。


「ふんっ…

面白いじゃないか…」


セスがニヤリと笑って言った。


「農業都市とは…

大きく出ましたねぇ…」


カイ。


「えー!

ワクワクですぅ!」


シャロン。


「ここは、円状に300ヘクタールの面積があるだろ?

だから、6区に分けようと思うんだ。


中心の円をエブリファーム区。100ha

外側の円をメニーストア区。100ha

さらに、外側の円を四つに区切り、リブ北区、ショッピング東区、リブ南区、プレイ西区。25ha×4


まぁ、もっと詳しい構想はまだ話さないよ。」


俺は言う。


「良いんじゃなーい?

農業都市とか、ワクワクしちゃうわぁ!

やってみましょうよ!」


リアーナが言う。


「まず、カレー店を建てるのはメニーストア区だ。

つまり、三重の円の2番目の場所だよ。


とりあえずみんな、野菜を売って売って売りまくろう!


水田はしばらく停止かな。」


「「「「了解!!!」」」」


















という訳で、次の日からとにかくカレー店の出店に向けて野菜を売りまくった。


そして、俺は同時に地球図鑑を読み漁り、地球の文明についてをどんどん学んでいった。


それに…


地球図鑑には基本的なカレーの作り方しか書いて無いが、カレーのバリエーションが大切だろう。


俺はシャロンに断って、キッチンを度々キッチンを借りると、カレーライスのバリエーションの研究をした。

もちろん、作ったカレーはみんなで食べるのだが、みんなは毎日出るカレーライスにかなりげっそりしていた。


「ちょっとぉ!

エイト!

身体まで茶色くなっちゃうわよぉ!」


リアーナが文句を言う。


「ごめん、ごめん!

もう少しで完成するからさ!


それより、もうすぐで、100万ゴールド達成するぞ!


150万ゴールド貯めたら、カレー店を建てよう!」


俺は言う。


「はぁ…

それまでカレー漬けか…」


セスがつぶやいた。
















そして、次の日からまた野菜を売りさばく生活が続いた。

その頃には畑は6面になっており、虹色野菜や銀色野菜、黄金野菜も取れていて、噂じゃ王族の食卓にも上がっているとの事だった。


そして、あっという間に200万ゴールドが貯まった。


俺はその日、イライザの街に向かった。

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