第3章 女は男で男は女 第2話 相思相愛

 数日後、何もなかったように大輔は学食に現れた。


 「最近来なかったけど、どうしたの?心配したよ!!」


 和泉は不安な胸の奥の感情を大輔にぶつけた。

 すると大輔は、とある女性から告白された事を和泉に伝えた。


 「それでその娘と付き合うの?」


 和泉は幸せな昼食時間が一変に悲しみに変わった。


 「迷ってる。」


 大輔はその瞬間、何かを口にした。


 和泉は少女から貰ったカプセルを思い出し、心の中で


 (大輔君。私を好きでいて・・・お願い!!)


 そう唱えるとカプセルを口の中へ入れた。


 数週間後・・・


 和泉と大輔は訳アリの同棲生活が始まっていた。


 「大輔君。どうして男ってこんなにも髭が生えるのが早いの?あ〜髭剃りが大変。」


 「和泉。化粧が出来ないよ。今日もやってくれ。俺だと厚化粧になる。」


 あの時、和泉も大輔もカプセルを飲んでいた。

 カプセルを飲むと、愛されたい人の最愛の人へ身も心も変化する・・和泉と大輔は相思相愛だったのである。

 今は互いの身体と心へと変化の途中であった。数ヶ月後、完全にお互い変化して何もなかったように和泉と大輔の交際は続いていった。


 

 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る