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 休み明け、学校では俺が十傲になったと言うびっくり仰天ニュースで持ちきりだった。


 では、各々の反応を見ていこう。


 まずは、久しぶりの登場…白亜だ!!


「感想…?別に…でしょうねって感じかしら。むしろ、どうしてそんな順位にいたのよ…まったく…」


 白亜の反応は妥当でしょって感じだ。

 はい、白亜の出番終了!!


 次!!

 お次は…ああ、なんかいつの間にか105位になってる桐島だ。

 てか、こいつの反応要らなくね?


「いや〜、蓮ならいつかやるんじゃないかと思ってたんだよね」


 黙れ。

 貴様は喋るな。

 次!!


 次は、鮫島だ。


「あ?別になんとも思ってねぇよ。お前の実力ならそれぐらいいけるだろ」


 あら!

 思ったより俺のことを認めてくれていたようだ。

 はい、次!!


 次は……誰だ?


 あれ?もういない?

 んな馬鹿な。


「ここで私の出番だ〜!!!!」

「あ〜パス」

「なんで〜!?」


 戸井、ここはお前の出る幕じゃない。

 帰れ!!


「シクシク…泣いちゃうぞ?」

「……w」

「おい、何わろてるねん!!美少女が泣いとるんやぞ??優しくするとこやろがい!!!!」


 び、美少女…?

 一体どこの俺なんだろうか……


 あ、俺か…!!


「おう、だったら優しくしろ!!」

「なんでそうなった…???」


 え?逆に、なんでそうならない????


「………」


 なんでそんな目で見るんだ!!!


 俺がおかしいって言うのかよ!!!!

 ※はい、そうです。


「クソ〜…俺の何がいけないって言うんだ〜……」


 ※性別です。


 ……おう、そりゃそうだな。


 ※そもそもとして、存在自体ですかね。


 はい、ライン越え〜!

 言っちゃダメなこと言いました〜!


 ※( ᐛ )


 ………は?


「なぁ、戸井」

「ん〜?な〜に〜?」

「あのコメについてどう思う…?」

「コメ……????????????」


 まぁ、分からないか。


 ※残念でした。


 まじうぜぇ〜……


 てか、俺なに話してたんだっけ?


「そうそう、俺十傲になった」

「うん。知ってるよ。それより約束は覚えてるよね…?」


 俺が十傲になった報告を、それよりで片付けやがった。


「約束…?ああ、覚えてる覚えてる。あれだろ?焼きそばパン買ってこいってやつだろ?」

「そうそう、生姜はなしで……って違うわ〜!!!!!!」


 おいおい、生姜なしって……

 お子様か…?


「もう!!まさか、ほんとうに忘れたわけじゃないでしょ…?」

「心配すんなって、ちゃんと覚えてるっつ〜の!!」


 俺は超絶イケメンスマイルandウインクで、戸井に言った。


「うぇぇ………」


 なんか、汚物を見るかのような目で見てきた。


 ……huh?


「それより、その約束がどうしたよ?」

「ああ、そうそう。その件についてだけど……私と付き合わない…?」


 ………あ?

 今なんつった??


 つきあう…

 つき合う…


 突き合う…!!


「くくく……よかろう。貴様と突き合ってやろう。3分で準備しな!!」

「多分、意味違うよ!?」


 じゃあ、なんだよ?

 他に意味なんてないぞ?


「もう!!恋愛の方!!!」


 恋……愛…!?!?!?!?!

 つ、つまり……付き合うってことか…!?


「え?なんで?やっぱ、俺に惚れてたの?」


 まじか〜!

 流石にイケメンすぎたか〜!!


「あ〜…うん…まぁ、それでいいや…」

「……で、何が目的だ?金か?それとも金か?もしくは金か?金なのか!!!!」

「金しかないじゃん。そうじゃないよ。ほら、十傲と付き合ってたら得じゃん?そういうことだよ!!」


 金じゃなくて、権力目的じゃねぇか!!


「んなもん却下に決まっとるやろ!!」

「なんで〜!?こんな美少女と付き合えるんだよ!?」


 自分で言うな。

 ※お前が言うな。


 お前は出てくんな!!!!!!


「とにかく、俺は誰とも付き合うつもりはない!今後永遠とな!!」


 もとより、俺は恋愛なんか考えたことがない。

 そもそも、恋愛に興味がない!!!!


 それに、戸井からは何か作為的なものを感じるし、なおさらだな。


「むむむ……はぁ、仕方ないか〜……でも、約束は守ってもらうからね!」

「ああ……はい…」


 ほんとに乗り気じゃない。

 だって、こいつ1位にするの不可能だよなぁ?


 それはさておいて、戸井の評価を改める必要があるな。

 ん〜……こいつは暇つぶしに使えるかな?

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