34

 桐島と柊の下剋上が終了した。


「桐島の負け〜!!!!!!!」


 よっしゃ〜!!!!!!

 イケメンのバチが当たったんだ!!!!!


「む…アリス、あいつやちゃって」


 え?なぜ??

 桐島を煽ってただけだぞ?

 ま、いっか。


「バイb「バイバイするのはお前な」ぁ——」


 目の前に現れた、アリスとか言う木偶の坊をデコピンで吹き飛ばした。


「うそ……」


 悪い、今ちょっと手加減できんわ。


「終わったから、俺は行く。桐島は頼んだ」


 そうそう、俺は向かわなければならない場所がある。

 それは、生徒会長である黒名楓のところだ。


 あいつ…ぜってぇ〜ぶん殴ってやる!!


 屋敷を飛び出て、物理的に飛んで生徒会室に着いた。


 扉を乱暴に開くと……


「ああ、やっときたんだ。いらっしゃい、生徒会もとい十傲へ。一緒に苦労しよう!!」

「いらっしゃいじゃねぇ!!どういうことだよ!これ!!」


 順位表を見せて訴えかける。


「ん?それは君がよく分かってるんじゃないかな?」


 俺がよく分かってるって……

 まさか、前戦ったことを言ってるのか??


 いや、だからって、十傲にするほどのことじゃないだろ…


「突然だけど、僕には妹がいるんだ」


 おぉ…突然だなぁ〜


 てか、妹…?

 まさか…!!


「俺の異能…知ってんのか?」

「ああ、知っているよ」


 そうか……


「だが、安心して欲しい。君の異能を知ってるのは僕たち兄妹だけだ。心には広めないように言ってるよ」

「そんなことをして、お前にメリットはあるのか?」


 別にばらせばいいのに。

 そうしたら、無理矢理にでも目的を果たすのにさ。


「心から君のことを全て聞いたよ。目的のこともね。きっと、ばらせば君は今すぐにでも遂行しようと動くだろう。だったら、ばらさないほうが得策だと思わないか?いや、むしろ君の準備が整うまで待った方がいい…そうだろう?」


 本当にこの兄妹は苦手だとつくづく思うね。


「はぁ〜…だったら、十傲にしないでくれない?」

「それとこれとは話が別じゃない?」


 やっぱ、一回ぶん殴るべきか?


 てか、この学校に入学して約1ヶ月しか経ってないぞ。

 ちょっと、波瀾万丈すぎない??

 あと、実力を隠すとか決意したのはどこ行った??


 もういっか〜

 とは言え、もう順位はあげない。


 一位とかなってみ?

 飛ぶぞ…?


 I can fly!!


「は〜い、了解で〜す……」


 また、別の計画立てなきゃな……


 いや、よく考えたらこっちの方が都合がいいのか?

 むしろ、よくよく考えなくてもこっちの方がいいな!


「だったら、もう隠す必要ないな…」


 だからって、1位は目指さないよ?

 だって、絶対めんどいやん。

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