20
初授業は異能の基礎についての授業だ。
さすがは能育。
異能基礎とか言う教科が増えた。
この教科は竜胆が授業をするようだ。
「お前ら全員異能力者だ。だから、基礎なんて知ってて当然だろ?俺はそんな無駄なことをするつもりはない」
この最強さん、いきなり基礎を吹っ飛ばしたぞ。
「異能ってのは、異能自身で強くならねぇ。使い手の実力が高ければ高いほど比例して強くなる」
実際その通りで、どれだけ強い異能を持っていようが実力が伴っていなければ宝の持ち腐れだ。
だが逆を言えば、弱い異能だろうが努力さえすれば使い物にはなる。
もちろん、強い異能であるほど制御が難しい。
だから難しいよな〜
「ここは異能育成高等学校だ。座学なんて、無意味なことをするつもりはねぇ」
確かにな〜
基礎を学んだところで、何にもならないもんな。
「てことで、今から外に行くぞ」
いや〜座学じゃないだけでテンション上がるな〜!!
♦︎
この前試験をやった場所にやってきた。
「今から鬼ごっこをする」
竜胆がそう言うと、有象無象どもが騒ぎ出した。
「鬼ごっこ…ですか?」
一人の生徒が困惑気味に問いかける。
「ああ、ただの鬼ごっこだ。俺から30分逃げろ。異能でもなんでも自由だ。安心しろ俺は異能は使わねぇ」
まさかの鬼ごっことは……
「もし俺から逃げ切れたら、順位でも上げてやるよ」
順位を上げる。
その言葉を聞いたとたん、周りの奴らはやる気に満ち溢れた。
「準備しろ、時間はもう始まってる」
その言葉とともに、全員一斉に散らばった。
竜胆は悠然と立っている。
まるで全てを見透かされてるようだな。
「じゃあ、始めるか…」
その言葉と共に竜胆が消えた。
「まずは、1人目」
気づいた時にはすでに1人捕まっていた。
まだ開始して10秒も経ってないが??
まぁ、異能は使ってないし全然目で追える範囲だけど……
改めて思う…やっぱ只者じゃない。
「ま、30分しかねぇし……ノンストップで行くか」
そう言いまた消えた竜胆。
とりあえずは、離れて行ったようだ。
さて、俺はどう立ち回ろうか…
まず、第一に捕まることは大前提として……
そこらの有象無象のように捕まるか〜
いい感じにやろう。
「んぉ?」
「あ?テメェか…」
バッタリ鮫島と出会ってしまった。
「おお!偶然だな〜!!」
「うるせぇ!そんなでっけぇ声出してるとくるだろ!!」
「ああ、それはわりぃ」
言われてみれば確かに!!
だが、残念。
竜胆がこっちに来てるんだな〜これが。
「おい、お前のせいで来たじゃねぇか!!」
「はっはっは〜!!」
「チッ…!」
さて、逃げますか。
いや、そうだ!!
「なぁ、鮫島。共闘しないか?」
逃げようとしていた鮫島を引き留めた。
「はぁ?何言って……!?」
「早く決めろ。もう目の前だぞ?大人しく捕まるか、俺と協力するかどうする?」
もう目前の竜胆を見て、逃げれないと感じたのか……
「チッ…仕方ねぇ!協力してやるよ!!」
俺と共闘することを決めてくれたようだ。
「よし!じゃあ、竜胆を倒そうか」
「…………は????????」
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