数字当てゲーム
わたしが小学校の高学年の時の話です。
テレビ番組で超能力特集をやっていたんですね。
霊能者が、タレントの思い描く数字を当てるという企画で、霊能者は百発百中なんですよ。
その番組を見ながら、わたしこれ、自分でもできるんじゃないかなって妙な確信があって。
実際に試したことがあったんです。
番組を見終わると子供はもう寝る時間なわけですが、わたしはもうその数字当てを、やってみたくてしかたなくて。
でも、就寝時間を過ぎて部屋の電気がついていると親に怒られるので、真っ暗な中でやることにしました。
当時、親が物置部屋を片付けて子供部屋を作ってくれて、わたしと上の妹は二段ベッドで寝ていまして。
上の段が私で、下の段は妹が使っている感じです。
やり方は、妹(上の妹です)に一桁の数字を頭の中で思い描いてもらって、それを私が当てるというもの。
その時、妹は眠くて眠くてしかたなくて、
「明日にしようよぉー」って嫌がられたのですが、私があまりにしつこいものだから渋々つきあってくれました(すまん妹よ……)。
真っ暗な中で、私が「いいよー」と合図をして、妹に数字を思い浮かべてもらうのですが、
目をつむると、まぶたの裏に実際に数字が浮き上がってくるんですよ。
光の線のようなものが、数字で浮かんでくる(ぼやーっと迫ってくる?)のです。
本当に数字が現れたことにも驚いたのですが、
妹に答えの数字を言ってもらうと、なんとその浮かんだとおりの数字で。
わたしは「うおおお」と大興奮。
しかも、何回やってもすべて百発百中。一回も外しませんでした。
私が大興奮している一方で、妹は眠くてうつらうつらしている状態で、「もう眠いしやめようよー」とうんざりしてました。
当てている実感のある私と違い、妹はただ数字を想像して、それを言うだけですからね……。
そんな妹に、もう一回もう一回、とせがんで付き合ってもらっていたわけですが、
何回か続けるうち、数字が横並びに二つ浮かんだのですよ。
想像してもらうのは一桁の数字だったのに、それはどう見てもふたつ。
「あれ、どっちだろ?」ってなりまして。
あきらめて妹に答えを聞いたら、二桁の数字だったんです。
しかもちゃんとまぶたの裏に浮かんだ数でした。
わたしは「全問正解だったのに墨がついた!(しかも合ってたのに!)」と腹を立て、眠い中、付き合ってくれた妹に「一桁って言ったじゃん!」と怒り。
まあケンカになったわけですが……(我ながら理不尽すぎる)。
案の定、翌朝、妹に「二度とやらない(怒)」宣言をされました。
当たり前ですよね。当時はすまなかった上の妹よ……。
数字当て、試したらできちゃったって話でした。
テレパシーっていうんですかね?
当時、子供だったからできたのかもって思います。
血のつながりも影響があるかもしれないですね。
大人になった今でもできたりして、と思ったりしますが、それ以降、やる機会がなく今にいたります。
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