塾の幽霊

みなさんは小さい頃、習い事ってしてましたか?

わたしは、小学一年の頃にピアノを習い始め、一年もたずに脱落した人間です。(つらかった記憶……。)


わたしの習い事経験はそれだけなんですが、息子はサッカークラブと英語塾に通ってます。


英語塾は、子供のサッカー仲間のママ友さんに紹介してもらったのですが、

とても熱心で、教えるのもじょうずな女性の先生で、長男も次男も英語が大好きになってとても感謝しています。


その英語塾の先生から、ついこの前、次男が聞いた話です。



「今日先生から教室に出るおばけの話、聞いたー」

英語塾から返ってくるなり、次男がそう言いながら駆け寄ってきまして。


夜に先生がひとりで宿題の採点をしている時や、授業の最中なんかに、声が聞こえるそうなんです。

時には話しかける声だったりもするみたいで。

「みなさんと一緒に勉強したいのかもしれませんね!」と先生は言っていたそうです。


教室は集合住宅の一室を使っていて、わたしも体験授業や入塾申し込みの時にその部屋を訪れていたので、「へえ、あそこにお化けがでるんだー」と。


わたしは夕ご飯の支度をしながら、夭逝したいたいけな子供がそっと生徒に混じって英語の授業を受けている姿を想像して。

「男の子の声なの? それとも女の子?」となんとなく尋ねたんです。


そしたら次男は、

「おじさんだって」と。


子供じゃないんかーい。

一気にゾッとしました。


それを聞いた時に思い浮かんだのが、「ラブホに幽霊が出やすい」という話。

あれって出歯亀目的なんですかね?

その幽霊、もしよこしまな目的で子供らや先生に近づいているんなら許さんぞ……。


でも先生の言うとおり、ただ英語の勉強をしたいだけの、向上心のある成人男性の幽霊なのかもしれません。

学びに年齢とか関係ないですものね。生涯学習という言葉もありますしね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る