第3話建国宣言

建国準備が完了し、アルファリア村と犬の村の住民たちは新たな「もふもふの国」の建国を祝うために集まっていた。


盛大な式典が開かれ、太郎は新たな国のリーダーとして宣言を行うことになった。


「なんでリーダー??」


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村の広場は華やかに飾られ、たくさんの住民が集まっていた。


色とりどりの花が飾られ、音楽が流れる中、太郎は緊張しながら舞台に上がった。


「リリー、大丈夫かな?こんなに大勢の前で話すのは初めてだから、ちょっと緊張してるんだ。」


リリーは微笑みながら答えた。


「大丈夫ですよ太郎さん。みんな太郎さんのことを信頼していますから。あなたがいるからこそ、この国ができたんです。」


「そうかな...」


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太郎は深呼吸をし、舞台の中央に立った。


周囲の期待に応えたいという思いと共に、彼は言葉を紡ぎ出した。


「皆さん、今日はこの歴史的な日を迎えることができて、とても嬉しく思います。『もふもふの国』の建国をここに宣言します。この国は、アルファリア村と犬の村ソーリア村が一つになり、互いに協力し合うことで成り立ちました。」


住民たちの間から拍手と歓声が湧き上がった。


太郎は続けた。


「これからも、私たちは助け合い、支え合い、共に成長していきましょう。もふもふ動物たちと人々が共に暮らし、幸福を分かち合うこの国を、みんなで作り上げていきましょう!」


太郎の言葉に、住民たちは熱烈な拍手を送り、彼の決意を感じ取っていた。


その瞬間、もふもふ動物たちが舞台に上がってきた。


先日助けた白い馬もその中にいた。馬の背中には、太郎が治療に使った道具が大切に結ばれていた。


「これは…」太郎は驚きの表情を浮かべた。


「これは感謝の印です、太郎さん」と、犬の村の長老が言った。「あなたの優しさと勇気に感謝し、これからも我々と共に歩んでほしいのです。」


白い馬がゆっくりと頭を下げ、太郎に感謝の意を示した。太郎は感動し、涙がこぼれそうになるのをこらえながら、馬の頭を撫でた。


「ありがとう。皆さんのおかげで、ここまで来ることができました。これからも、一緒に頑張りましょう。」


式典が終わり、住民たちは新たな生活を祝うための宴を始めた。豊かな料理と笑顔があふれる中、太郎とリリーも共に喜びを分かち合った。


「これからが本当のスタートだね、リリー。」


「ええ、太郎さん。私たちの新しい生活が始まります。」


もふもふ動物たちも楽しそうに宴に参加し、皆が一つになった。

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