第4話 交通事故で亡くなった少女の幽霊
ラムドン省生まれ(男性36才)
山岳地帯で生まれ育ちました私は多くの霊的な語をよく聞きましたが、私自身が24才の時に巻き込まれた話をします。
人々が「神聖な橋」と呼ぶリー橋での事故で亡くなった少女についてのものです。
当時、人生で最も美しい20代の少女がいました。
彼女(ナーさん)は不幸にも交通事故で亡くなりました。
走行中のダンプトラックが正面衝突し、ナーさんはその車輪の下敷きになりました。
無残にも体がさまざまな部位に分裂されました。
それ以来、リー橋は恐ろしい場所となり、自然に夜には人々が避けるようになりました。
この橋を通り過ぎる人々は、時折悲鳴や白い影に脅かされたと言われています。
その日、私は近所の子供のドゥックさん(男性)に会いました。
あの子は昨夜その場所を通りかかった時、とても美しい女性に声をかけられたらしいのてす。
「自転車の後ろに乗ってもいいですか?家に帰る途中だったので乗せてください」とのこと。
彼は無警戒にも「いいですよ」と言うと、彼女は後ろに座って、おしゃべりを始めました。
乗る前、彼女はいくつかのお菓子をくれたそうです。
ドゥックさんはそれをバッグに入れ、二人乗りで一緒に家に帰りました。
しかし、不思議なことに、彼女が自転車に乗っても自転車が軽い感じがしました。
彼女が降りるところに来ると、ドゥックさんは突然彼女の声が聞こえなくなり、振り返ると、誰も後ろにいないことに気づいて驚きました。
何が起こっているのか理解できず、ドゥックさんはすぐに自転車にブレーキをかけて止まりました。
彼女に送ってくれるように頼まれた家を見ると、曇った窓の向こうには、暗闇の中で微かに輝く油灯のある祭壇が目に入りました。
彼は問題を理解したようで、すぐに家に駆け戻り、彼女が与えてくれたお菓子の袋がいつの間にか乾燥した葉っぱと幼虫の死骸に変わっていたことを近所の人々に伝えました。
ここで私の紹介をします。
私は昔から霊能力を持っているような気がしていました。
例えば、夢の中で亡くなった親戚に会って話したり、幽霊が一緒にいるような感覚を経験したことがあります。
いわゆる霊感持ちです。
私はドゥックさん から話を聞いた後、自分の好奇心を満たすために早速そのリー橋に行くことにしました。
この判断を今でも後悔しています。
リー橋の交通事故が起きてからすでに何年も経過してましたが、私が到着したときは背筋が凍るような冷たさを感じました。
私は慎重にバイクを運転しながら、周りを見回します。
橋の途中まで来ると、後部座席が重くなるのを感じ始めました。
予想通りの事態に、後ろを振り返ってみると、なんとそこには片目を失った一人の血まみれの顔がぼんやりと現れ、「私に目を返せ」と迫ってきましたのです。
体が硬直しました。
私は人が見たら、多分顔は青ざめて魂が抜けたような姿であったでしょう。
一心に念仏を唱えながら
「お姉さん、私を許してください。私はただ通り過ぎるだけで、お姉さんに害を及ぼしません」
と言いました。
不覚にもその後の記憶がなく、目が覚めたときは地元で有名な巫女であるタムさんの家にいました。
皆が話すところによると、空はまだ明るい午後6時過ぎ、私が道路の真ん中にバイクの横に倒れ、動かなくなっていたらしいです。
よく無事だったと思います。
それを見た皆が叫び声を上げて近寄ってきて、私がどうしたのか見に集まったそうです。
次に、私は口から泡を吹き、皮膚と唇が青ざめ、てんかん発作を起こしたようにけいれんしていたそうです。
突然、私は立ち上がり、目が真っ白になり、そして「手と目と体じゅうが痛い!」と叫びました。
そして私は顔を抱え、あたりを叫びながら走り回ったそうです。
全く記憶にありません。
みんなが怖がっています。
私を見た一人のおじさんが叫びました。
「まずい!彼女は霊に取り憑かれている、霊に取り憑かれている」
それを聞いた私は、すぐにおじさんを睨んで向かって走り、シャツを掴んで殴りました。
「私は幽霊じゃない、ただ家に帰りたいだけだ。目を返してくれ、家に帰る道が見えない…」と言つたそうです。
本当に怖い話です。
これを聞いた人々はパニックになって一斉に逃げ出し、私はひざまずいて手を合わせ、何度も「目を返してくれ」と懇願し始めました。
それから私は鼻から血を流し、数回けいれんを起こし、また気を失いました。
その話を聞いた両親は私をタムさんという巫女の家に運んで行き、私の魂を取り戻すために霊的な儀式を行います。
両親も私を取り戻すために必死だったのでしょう。
巫女は、霊のナーさんがまだ家に帰っていないことを家族に知らせるために私の体を借りて現れることになったと言いました。
ナーさんに同情したタムは、私を覚醒させた後で彼女を自宅に連れて行くことを約束しました。
私の覚醒を終えた後、タムさんは弟子を川に連れて行き、ある儀式を行いました。
橋からナーさんの家まで燭台が絶えず灯されました。
幻想的で綺麗な光景です。
ナーさんが家に帰れるようにタムさんは歩きながら常にナーの名前を唱え、祈りました。
ナーさんの霊を導いて門まで連れて行く儀式を行っている途中、かつてナーさんが毎日大事にしていた犬が突然、大きな声で吠えて走ってきました。
匂いで主人を判断したのでしょう。
犬はナーさんがよく座っていた木の下のブランコの周りを走り回り、とても喜んでいるかのように連続して吠え、飛び跳ねました。
タムさんはそれを見て、両親に
「ナーさんが家に帰ってきたんだよ。お父さんとお母さんは菜食の料理を作って供え、定期的に経を唱えてナーのために供養をするようにしてください」と言いました。
すべてが終わり、私はもう怖くありませんでしたが、自分自身が経験した霊的な物語を永遠に覚えています。
ナーさんが迷いなく成仏するよう願っています。
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