第7話 初のダンジョン

 無事に適性試験をクリアし、探索者の資格〈新人ルーキー〉を手に入れたわけだが、思ったよりダンジョンは危険な場所には見えない。

 これは現に今、探索している俺の個人的感想にはなるが。


 俺が今、潜ってるダンジョンは【秋奏アキノカナデ】と呼ばれる〈新人ルーキー〉向けダンジョンだ。

 秋を思わせる紅葉がヒラヒラと木々から落ちてくる。地面にはそんな紅葉ばかりが広がり、遥か遠くまで美しい、そう思わせてくれるまで場所だ。

 

 ダンジョンと言えば地下や洞窟をイメージするだろう。しかし現代に存在するダンジョンはこのように美しい光景の場所もあれば、地獄と思えるほど暑さが襲う【煉獄れんごく】と呼ばれる場所も存在するようだ。

 その逆も然りで、人肌が触れると10秒しないうちに全身が凍りつく【凍獄とうごく】も存在するという。

 これらすべてがダンジョンと言うのだからいずれ生死の狭間を彷徨う場面も出てくるかもしれない。

 

 まだ気は早いが……当分はこの【┃秋奏アキノカナデ】での探索になるだろうから、今できることをしっかりとやっておこう。


 しかしここは本当に平和というか、ただ美しいだけのダンジョンだ。

 初めての探索でてっきり魔物の討伐に苦労を強いられると覚悟はしていたものの、たいした魔物は現れない。そう感じるのも異世界で鍛えられたおかげなのかもしれないが。

 

 でも一匹ぐらい手強い魔物がいてもおかしくないのだが……見当たらない。


 仮に現れたとしよう。

 俺にその対処ができるかと言われたらわからない。だからこそダンジョン探索はハラハラドキドキで楽しいのだ。


―――――――

またまた★をいただいちゃいました!!

もう、その嬉しすぎて涙が……

(最近、すごく涙もろいです)


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