第6章 世界線を変える
私は27歳の時にフリーダイバーとして独立した。
聞こえは良いが、単なる一人親方だ。
但し、潜水の仕事なので陸上の仕事よりギャラは良い。
仕事の内容にもよるが平均70万くらい稼いでいた。
仕事の依頼は山ほどあったが次第に嫌な仕事は断る様になっていった。
島などに半年程出張に行くと衣食住は依頼して来た会社が持ってくれた。
ほとんどお金を使わないので銀行口座に何百万あった。
経済的に余裕が出来ると今度は遊びたくなる!しかも、まだ20代の若造である。
一月仕事をキャンセルし、旅行やら飲み屋、毎日外食とアホみたいに金を使った。
友達や、スナックの女の子にも奢りまくった。無駄遣いも甚だしい。
生意気だった。金が無くなればすぐに仕事をとり、稼いで、また一月遊ぶを繰り返した。が、ある事がきっかけとなりダイバーを辞めることにした…
辞める時に強烈に30年後、フォークリフトに乗っている自分を思い出していた…
それから、何と言えば良いのか…何かが変わった様な気がした。
あの時から30年の月日が流れた…
私は今現在、関東に住んでいないし港湾労働者でも無い。
あれが本当の出来事であるならば、世界線が変わったに違いない。
ただ…今現在、満足した生活をしているわけでは無い。
年齢も50歳を過ぎている…
何かを変えたいといつも思う。あまり強く考えると30年前の私が訪ねてくるのではないか?
と思ったりする。そして今なら理解ができる量子力学や、波動、振動、時間の概念のことなど…
その内、30年前の俺を呼び寄せる方法を思いつくのかもしれない……
終わり
警告 天野 みろく @miroku-amano2025
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