第5話ポンコツAIアンドロイドとワンルームライフ

ポンコツAIアンドロイドとワンルームライフ5、、、凜の出生と双子の姉、、、






月曜日の朝、、、


亜土夢は、、朝食を作ると、凛と自分の弁当を作った、、、


「亜土夢、、何これ、、プラスチックの器にいっぱい美味しそうな物が入っているよ」


「凜ちゃん、、これはお弁当と言って、凛ちゃんと亜土夢のお昼ごはんだよ」


「、、、そうなんだ、、、」


「お昼になって、お腹が空いたら食べてね」


「うん、、待ちきれないよ、、、」


「早めに食べたら、、夕方まで持たないからダメだよ、」


「あ~、、亜土夢、、凜は子どもじゃないのよ、、亜土夢の奥さんなんだよ、、」


「はいはい、、、じゃあ、凜ちゃん、朝食を食べようか、、」


「うん、、」


亜土夢と凜は朝食を食べて、、しばらくすると、会社に行く時間になった、、、亜土夢は着替えると、玄関に向かった、、


「じゃあ、行って来るね、、凜ちゃんお留守番よろしくね、、、亜土夢が帰るまでおとなしくしていてね、、」


「うん、、、良い子で待ってるよ」



亜土夢は心配そうに、仕事に出かけた、、、



マンションから出て、、大きな道路で動く歩道に乗ると、、亜土夢は考えた、、、


「、、、凛といつでも連絡取れるように、凜にもスマホを持たそう、、」、、亜土夢は今日、宅配ボックスに届くようにスマホを購入した、、、


動く歩道でしばらく移動すると、会社の前に着いた、、、


亜土夢は思った、、、「よし、、凛と楽しく暮らせるように仕事を頑張るぞ、、」


やっぱり、、AIアンドロイドの稼ぎで人間が楽をすると言う、根本的な事を忘れている、亜土夢であった、、、


一日中、仕事をこなした、亜土夢は凜が待つマンション自宅に急いで帰った、、


帰宅途中の亜土夢は自宅マンション近くのスーパーで買い物を済ますと、、


「本当はネットでお買い物すれば良いけど、節約しないと宅配料かかるから、、さてと、、、、凜が待っているから、、急いで帰るぞ」


亜土夢は、自宅マンション内の、宅配ボックスを見ると、、もう、スマホが届いていた

、、、、「これで、、会社でも、凛と連絡取れるから安心だな、、、待てよ、俺は、根本的に間違っていないか、、、凜を甘やかし過ぎないか、、、、AIアンドロイドだぞ、見た目は人間みたいだけど、、、、、、まあ、、かわいいから良いかな、、、」


とことん凜に甘い、、亜土夢であった


亜土夢が、自宅の玄関のドアを開けると、、

相変わらず、凜が待っていた


「あなた、、、お疲れ様、、お帰りなさい」


「ええと、凜ちゃん、、ただいま、、普通で良いから、、」


「うん、、亜土夢、お帰り、凜は待ちくたびれたよ、、、1人って以外と退屈なんだよ、、凜はお外にも行けないし、、、」


「、、、そうだね、、でも、、心配だから、凜に何かあったら、、でも、これから少しずつ出れる様になるからね、、」


亜土夢は、部屋に入ると着替えて、、リビングに行き、、凜に、、、「ええと、、凜ちゃん、これ、、」


凜にスマホを渡した、、、「えっ、、、亜土夢、、これ、凜のスマホなの、、凜が持ってて、良いの、、、」


「うん、、これで、会社でも、凛と連絡取れるから、、、でも、用事が有る時だけだよ」


「うん、、、わかった、、やった、、これでスマホでもゲームが出来るよ」、、凜は嬉しそうに笑った、、、


「、、、、良かったね、、、」


その後、凜は子どもの様に、スマホをいじっていた、、


亜土夢はお風呂に入ると、、その後、夕食を作った、、、


「さてと、、今日は、、和風で、トンカツとお味噌汁でいいな、、、」


亜土夢はてきぱきと、、夕食を作った


しばらくすると、、キッチンカウンターには、夕食が並んだ


「わあ~、、亜土夢、今日はまた、見たこと無い料理だよ、、この細いお野菜、、何、」

凜はキャベツの千切りを指さすと、、、


「あっ、凜ちゃん、、それはキャベツの千切りだよ、、トンカツと合うんだよ、、トンカツはソースをかけて食べてね」


「ふう~ん、、、そうなんだ、、、あっ、、このトンカツ、美味しいよ、、」、、凜は美味しそうにトンカツを食べた、、、


すると、、凜がお味噌汁を見て、、、、、「ええと、、亜土夢、この茶色いスープは何なの、、、」


「お味噌汁だよ、、中身は豆腐とワカメとネギだよ、、トンカツには、合うから」


「、、、んんん、、、凜は知らない事ばかりだよ、、、早く覚えないと、亜土夢の奥さん失格だよ、、、」、、焦った様に、亜土夢に向かって凜は言った


「、、、そんな事無いから、、大丈夫だよ」


「うん、、頑張るから、、、あっ、、亜土夢このお味噌汁、美味しいよ、、亜土夢は料理の天才だね、、」


「、、、誰でも、出来るから、、」







葵のお家に行く、、、






金曜日の夜、、、亜土夢と凜は、、


夕食を終え、リビングでテレビを見ていた


「亜土夢、、今日はどうして、凛と同じ番組見てるの、、」、、凜は不思議そうに聞いた


「えっ、、、ああ、、今日は好きなチームの野球中継が無いから、たまには凜がどんな番組見てるのか知っておきたいからだよ」


「ふう~ん、、あっ、亜土夢はそんなに凜の事が気になるの、、さては凜の事が、ものすごく好きなの、、、」、、、凜はニコニコと笑って言った、、、



「、あっ、かわいい、、、、、はいはい、、そうですよ、、」、、亜土夢は照れながら正直に言った、、、


「凜も、亜土夢の事が大好きだよ、、いっぱい美味しそうな料理作れるし、、優しいから、、」、、凜はまた、ニコニコと笑って言った、、、


すると、亜土夢のスマホにメールが、、、


「あっ、、、葵さんから、メールだ、、」


「何々、、、亜土夢、葵のお姉ちゃん、、何なの、、明日の事なの、、、」


「ええと、、、明日、朝10時にお迎えの車が、マンション屋上の駐車場に着くから用意してだって、、、」


「えっ、、、マンション屋上なの、、」


「たぶん、、空飛ぶ、車じゃない、、屋上に有るのは全部、空飛ぶ車だから、、無人タクシーかな、、、」


「ふう~ん、、、亜土夢、、ずいぶん科学は進化してるんだね」


「えっ、、、凜ちゃんが、一番進化してるんじゃないの、、、」


「あっ、そうだ、、凜は人間だと思ったよ、、凜って本当にAIアンドロイドなの、、最近よくわからないよ、、」


「うん、、亜土夢もそう思う、、凜は人間じゃないのって、、、」


「まあ、どっちでも、亜土夢の奥さんには変わらないから、、良いよ、、」、、凜はニコニコと笑って言った



そんなこんなんで、土曜日の朝、、、


亜土夢は、朝からそわそわしていた、、、


「、、葵さん、、見せたいものって、何なの、、、また、凜の重大な事じゃないよね」


「亜土夢、、もうそろそろ10時だよ、、、マンションの屋上に行かないといけないじゃないの、、、」


「あっ、そうだ、、、凜ちゃん、準備は出来た、、、じゃあ行こうか」


「うん、、、」


マンションの屋上、、、


亜土夢と凜が、屋上に着くと、、、


大きな黒塗りの車が声をかけた、、、「亜土夢様と凜様でございますね、、葵様がお待ちです」、、、そう言うとドアが開いた


「亜土夢、、車がしゃべったよ、、」、、凜は車を不思議そうに見ていた


「そうみたいだね、、」


2人が車に乗り込むと、、ドアが閉まり、、

「それでは、、葵様のご自宅に向かいます、シートベルトが作動します」、、亜土夢と凜はシートベルトで包まれた


「亜土夢、、また、車がしゃべったよ、誰か隠れているの」


「凜ちゃん、これはAI機能搭載の車だよ、、最新ロボットと同じだよ」


「賢いね、、」


車は、マンション屋上から浮かぶと、葵の自宅に向かって飛んだ、、、


しばらくすると、、、大きなお屋敷の広い庭に車は降りた、、、そこには葵がもう、待っていた、、、


「、、、亜土夢さん、凜ちゃん、いらっしゃい、、」


「ええと、、葵さん、今日はよろしくお願いいたします、、」


「葵のお姉ちゃん、、よろしくね、」、、凜はニコニコと笑って言った


「まあ、、凜ちゃん、、、今日もかわいいわね、、そう、、葵のお姉ちゃんだよ、、懐かしいわ、愛ちゃんも愛美ちゃんも言ってたよ」、、葵は思わず、凜に抱きついた


「え~、、凜は子どもじゃないのよ、、亜土夢の奥さんなんだよ」


「はいはい、、わかっているわよ」


亜土夢は心配そうに、、、、葵に、、

「ええと、、葵さん、、今日は何をするのですか、、、」


「亜土夢さん、、心配しないで良いのよ、、今日は、亜土夢さんと凜ちゃんに見せたいものがいっぱいあるのよ、、」


「そうですか、、、」


そう言うと葵は、、、自宅の中に案内した






葵の見せたいもの、、、





葵の屋敷の中、、、


「うわ~、、大きい、、亜土夢と凜の家の何十倍も大きいよ、、」


「、、、そうだね、、」


「亜土夢、、凜達は貧乏なの、、凜も働こうか、、大丈夫なの、、、」、、、凜は心配そうに亜土夢を見た、、


「ええと、、凜ちゃんは、今のお家嫌なの」


「好きだよ、、亜土夢もお家も、凜は満足だよ、、」


「じゃあ、、今のままで良いんじゃないかな、、」


「うん、、、良いよ、、」


「あらあら、、本当に、亜土夢さんと凜ちゃんは仲が良いのね、、、羨ましいわ、、ちなみに私は、まだ独身なのよ、、」


「え~、、、葵のお姉ちゃん、、美人なのに、、どうして、、、」、、、凜は本当に驚いて言った、、、


「あ~、、凜ちゃん、、本当にかわいいわ、、そう言ってくれるの凜ちゃんだけよ」

、、、葵は、また凜を抱きしめた


「ええと、葵さん、、見せたいものって」



「、、、そうだったわ、、、亜土夢さん、凜ちゃん、テーブル席で座って待っていて」


そう言うと、葵は、奥の部屋に行くと、何かを持って来た


すると、葵は、テーブル席で座っていた、、凛と亜土夢の前の床に、、、変わった機械を置いた、、


「ええと、葵さん、、これは、、」


「3D、ホログラム型、アルバムよ、、」

、、、葵は、機械を作動させた、、


すると、、亜土夢と凜の目の前に、小学生くらいの女の子2人が現れた、、、


それを見て、、亜土夢と凜は、驚いた


「え~、、凜が2人いる、、」


「亜土夢、、似てるけど凜はあんなに小さくないよ、、」


すると、葵がニコッと笑って、、、「どう、亜土夢さん、凜ちゃん、、この子達が愛ちゃんと愛美ちゃんよ、、凜ちゃんの元になった双子よ、、」


「、、、本当だ、、凜が小学生だったら、こんな感じだ、、」


凜は、女の子達をじっと見ていた、、すると、、、2人の女の子が、、、「葵のお姉ちゃん、、葵のお姉ちゃん、、」と声をかけた、、、


「えっ、、声も凛とそっくりだ、、、」


「不思議だね、、亜土夢、、」


「亜土夢さん、凜ちゃん、、これでわかったでしょう、、凜ちゃんは、私の叔父さんが作った愛ちゃんと愛美ちゃんの代わりなのよ、、」


「、、、そうみたいですね、、」


「葵のお姉ちゃん、、凜は、愛ちゃんなの、愛美ちゃんなの、、」


「う~ん、、、性格からみたら、愛美ちゃんね、、、、お姉ちゃんの、、愛ちゃんはしっかり者だから、、愛美ちゃんは天真爛漫で、、、けっこうおっちょこちょいだったらからね、、」


「え~、、凜はしっかり者だよ、、たぶん」


亜土夢は、言わなかったが、凜は愛美ちゃんが、モデルだと思った、、、


葵は、思い出深そうに、、愛ちゃんと愛美ちゃんの3Dホログラムの映像を見せた、、そしてしばらくすると、、3Dホログラム装置のスイッチを消した、、


「ええと、、もういいかな、、、亜土夢さん、凜ちゃん、、私が知ってる限り、もう1人、、凜ちゃんと同じAIアンドロイドがいるわ、、たぶん、愛ちゃんタイプよ」、、葵は真剣な、顔で言った、、、


凜はまだ、不満そうに、、、、

「え~、、まだ、どっちが、愛ちゃんだか、愛美ちゃんだか、わからないでしょう」


「凜ちゃん、、、そうね、、、、AIアンドロイド管理局総出でもう1人の凜ちゃんを探しているわ、、見つかると良いけど、、」


亜土夢は、葵に聞いた、、、「葵さん、、凛と、もう1人のAIアンドロイドを盗んだ犯人はわかっているのですか」



葵は、、確信したように話した、、「亜土夢さん、、たぶん、目星はついているわ、、、叔父さんの助手で沢田と言う男だと思うわ」


「そうですか、、、その沢田と言う男の居場所は、、、」


「、、、、残念だけど、、わからないわ」


「なぜ、、その沢田と言う男だと、思うのですか、、、」


葵は険しい顔で答えた、、、「、、、亜土夢さん、、そいつは、叔父さんが作った物の、情報を他国の科学者に高額で流したのよ、、それを、知った叔父さんが解雇したの、、、でも、優しい叔父さんは、警察には訴えなかったわ、、そいつが、叔父さんの研究所からAIアンドロイド、、凜ちゃんともう1人を絶対、、盗んだのよ」


「えっ、、、酷い、、、」


「凜ちゃん、、記憶は無いのか、、その沢田と言う男の事は、、、」


「凜は、、亜土夢の先輩の鈴木とか言うやつのマンションで、起動されたから、、全然わからないよ、、、」


「、、、そうね、、叔父さんは、凜ちゃん達を起動させる前に、亡くなったから」


「そうですか、、じゃあ、その、沢田とか言う男を探さないともう1人のAIアンドロイドの居場所はわからないのですね」


「ええ、、でも、少しずつ足取りは、解明しているから、時間の問題ね、、」


すると、そこに、お手伝いロボットがトレイ型ロボットと来て、飲み物とスイーツや果物を、テーブル席に並べた


「亜土夢さん、凜ちゃん、どうぞ、食べてね、、後で、隣にある、叔父さんの研究所を案内するわ、、驚くものがいっぱいあるわよ、、、」


凜は、美味しそうにスイーツを食べた、、「あ~、、美味しいよ亜土夢、、」


亜土夢は凜に向かってニコッと笑って、、その後、葵に聞いた、、、「葵さん、、隣に研究所があるんですか」


「あっ、、言うの忘れたけど、この家と隣の研究所、叔父さんの持ち物よ、、今は私が使っているけど、、」


「、、、そうなんですか、、」


葵は、、少し寂しそうに話し始めた、、「叔父さんは、、奥さんに先立たれて、1人で愛ちゃんと、愛美ちゃんを育てたわ、、その2人も流行り病で亡くして、狂った様に研究に打ち込んだのよ、、今思えば、愛ちゃんと愛美ちゃんを復活させる情熱だけで生きていたのね」


「、、、そうですか、、」、、、亜土夢は凜が生まれた訳をあらためて、知った


「それなのに、起動させる前に、病に倒れて夢は叶わなかったわ」


「、、、」


「でも、、こうして目の前に凜ちゃんがいるのよ、、叔父さんも喜んでいると、思うわ」


「ねえ、、葵のお姉ちゃん、、凜、、いや、愛ちゃんと愛美ちゃんのお父さんの映像は無いの、、凜は見てみたいよ」、、、凜は身を乗り出して葵に聞いた


「ごめんね、、凜ちゃん、叔父さんは、写真とか嫌いで、、見た事が無いわ、、この家のどこかに有るかも知れないけど、、今度探してみるわ、、、」


「うん、、凜は、作ってくれたお父さんを見てみたいよ、、よろしくね、、、」


「、、、凜ちゃん、、優しいね、、叔父さんが生きていたら、本当に、すごく喜んだと思うわ」、、、葵は、、少し涙ぐんだ、、







今世紀、最高の科学者が作った物は、、、







亜土夢と凜は、、出された飲み物やスイーツや果物を食べていた、、、


「あの~、、亜土夢さん、凜ちゃん、、そろそろ叔父さんの研究所を案内したいけど、、どうかな、、」


「はい、、是非、見たいです、、凜が生まれた場所ですから」


「凜も、見たいよ、、」


「そう、、じゃあ、行きましょうか」、そう言うと、葵はテーブル席を立った


亜土夢と凜も、、葵の後ろからついて行った


大きなお屋敷の中庭を抜けると、、頑丈な塀で囲まれた研究所が見えた、、、入り口の前には警察官が数人立っていた、、、


葵は、警察官達に軽く会釈をすると、、頑丈な扉の電子キーに手を当てた、、すると、重い扉が開いた、、、


「、、、葵さん、、ずいぶん物々しい警備ですね、、、」


「ええ、、ここの研究所は、今は国の管理下になっているのよ、、たくさんの重要機密があるから、、スパイとか、入れない様に厳重に監視されているわ、、」


「、、、そんな場所に、俺達が入って良いんですか、、、」、、、亜土夢は心配そうに聞いた、、、


「あら、、亜土夢さんと凜ちゃんは関係者だから良いのよ」


「亜土夢、、楽しみだね、、」、、、亜土夢の心配をよそに凜は普段通りにしていた、、


研究所の中、、、


研究所の中は、、いろんな人がいた、、科学者、、警察関係、AIアンドロイド管理局員、それと国の偉い人なのか、みんなに命令していた、、とにかく広い研究所で、全員、何かを調べていた、、、


亜土夢は、場違いの様な気がした、、「ええと、葵さん、、本当に俺達がいて良いのかな、、何か違和感を感じるよ、、、」


「亜土夢、、いろんな機械があるよ、、凄いね、、お父さんは、、、」、、凜は、周りのいろんな機械を見て驚いた


「凜ちゃん、、あなたが一番凄いのよ」、、葵は凜の手を握ると、、そう言った


「え~、、凜はただの、亜土夢の奥さんだよ、、」


「2度と、こんなに優れたAIアンドロイドは誰も作れないわよ、、、解明出来ないもの、、この体温を感じる、温かい手、、肌触り、、感情豊かな顔、、、、どれをとっても人間にしか見えないわよ、、」


凜は、ニコッと笑って、、、「、、、、そうなの、、、、最近、凜も、人間だと思っているよ、、、」


「そうね、、全然、他のAIアンドロイドとは違うもの、、自分の意思で好きなことできるのはまだ人間だけよ、、AIアンドロイドは学習して、言われた事を感情もなく、やるだけだもの、、、」


葵は、広い研究所を色々と見せると、、、

「じゃあ、、次は特別な所に行こうか」


葵は、亜土夢と凜を奥の部屋に案内した、、

「この部屋よ、、、」


電子解錠装置に葵が手をかざすと扉が開いた、扉には、、思い出の部屋、愛、愛美と書いてあって、、誰しも入るべからずと警告文が書かれてあった、、



亜土夢達が部屋に入ると、、、、そこには、やはり、いろいろな最新機械が、立ち並び、、部屋の奥には人が入れるくらいのカプセルが2つあった、、、


葵は、、、「亜土夢さん、凜ちゃん、、ここが凜ちゃんが生まれた部屋よ、、」


亜土夢と凜は、じっとカプセルを見ていた


「、、、ここで、凜が生まれたのか」


「凜は全然、覚えていないよ」


「そうね、、ここで発動する事はなかったから、、、残念だけど、、」


亜土夢は、、感慨深そうに、カプセルをじっと見ていた、、、「このカプセルが凛と俺を会わせてくれたのか」、、小さな声で呟いた


「亜土夢、、、何か、あるの、、」


「いや、、、何もないよ、、ここに凜が眠っていたのかなって、思っただけだよ」


「良かったね、、凜が生まれてきて、、、、亜土夢の奥さんだよ、、大事にしてね」


「はいはい、、、」







叔父さんが作った、3つの装置、、、





亜土夢達が、、部屋を出ると、葵が、、、


「亜土夢さん凜ちゃん、、最後に気になる物を見せるわ、、国の重要機密だけど、、、これから凜ちゃんとも、関わる事かも知れないから、、、」


「えっ、、、凜も関わる、国の重要機密、」


「叔父さんは、、何を考えていたのか、、、全然わからないけど、、神の領域と言うか、、、、、3つもあるのよ、、まあ、見ればわかるわ、、」


「そんな、、凄い、発明なんですか」


「ええ、、完成してるか、、わからないけど、、怖くて動かせないわ」


隣の大きな部屋には頑丈な扉があり、警備の警察が2~3人立っていた、、


葵は、警察に事情を話して、、電子解錠装置に手をかざした、、


「さてと、、亜土夢さん、凜ちゃん、中に入るわよ、、、」


「、、、亜土夢、、大丈夫なの、、」


「凜の将来が関わっているかも知れないだろう、、、どんな装置か見てみたいよ」



大きな部屋には、、3つの大きな装置が、あった、、、、


「えっ、、、葵さん、、これは、、何、、」


「私も、、完全には把握していないわ、、、、とりあえず説明だけするわよ」



1つ目、の大きな機械、、「亜土夢さん凜ちゃん、、この球体の様な装置は、、たぶん、、時間移動装置よ、、、」


「え~、、、あの~、、いわゆるタイムマシンですか、、、」


「そうよ、、、そのタイムマシンよ」


凜は、まだわからず、機械を見ながら、、「亜土夢、、タイムマシンって何、、」


「ええと、、、未来や過去に行ける、装置だよ、、、」


「凄いね、、、でも、、凜は、、亜土夢といる、今が好きだから、、いらないよ、、」


「ええと、、、葵さん、、博士、、いや、叔父さんはどうしてこんな物を作ったのかな」

、、、亜土夢は不思議そうに、聞いた


「さあ、、、わからないけど、、たぶん、今の医学なら、亡くなった叔母さんや愛ちゃんと愛美ちゃんを助けられると思ったんじゃないかな、、、」、、、葵は、、悲しそうに話した


「そうですか、、、」


「あっ、、、凜も、愛ちゃんと愛美ちゃんには会いたいな、、」、、、凜はニコッと笑って言った、、、


亜土夢は、、興味深く、タイムマシンの様な装置をずっと見て、、、「ところで、、葵さん、、このタイムマシンは、完成しているのですか」


「、、、、、それが、わからないのよ、、怖くて誰も試せないわよ、、まあ、、もっと詳しく性能を調べて、いずれは解明して使うかも知れないわ、、そうなったら大変だけど」


「そうですね、、SF映画だけの話しだと思っていましたから、、タイムマシンは、、」


「え~、、まだ使えないの、、じゃあ、愛ちゃんと愛美ちゃんには会えないの」


葵も、ニコッと笑って、、「そうね、私もまた、愛ちゃんと愛美ちゃんには会いたいと思っているわ、、、、、じゃあ、亜土夢さん凜ちゃん次はこれよ」、、、葵は、タイムマシンの隣の機械を案内した、、、



2つ目、、、また少し大きな機械、、、


「これも、、大きな機械ですね、、、」


葵は、亜土夢と凜を見ると、、、「これは、、たぶん、凜ちゃんを作る為の機械だと思うわ、、3D、異種変換製作装置、、もう難しい名前だけど、、色んな物が作れる装置よ、、材質変換や、形、、人間の臓器のダミーも作れる、、凜ちゃんの体の色んな物をこれで作ったのね、、」


亜土夢は、装置をじっと見て、「、、、ここで、凜の体を、、、そうなのか、、、」


「へえ~そうなんだ、」、、と、他人事の様に聞いている凜だった、、、



葵は、しんみりと話した、、、「、、、叔父さんは医学者でもあるから、、叔母さんや愛ちゃん愛美ちゃんを病気で亡くしたのは相当悔しかったと思うわ、、」


「葵さん、、これは、使えるんですね」


「、、う~ん、、、難し過ぎて、誰もまだ使え無いのよ、、これも、解明途中よ」、、葵は険しい顔で言った



亜土夢は今さらながら、凜はやっぱり優れたAIアンドロイドだと思った、、

「、、、じゃあ、凛と同じAIアンドロイドはまだ作れないと、言うことですね」、、そう言いながらも、まだ人間じゃないかとも思っていた


「そうね、、もしかしたら永遠に、無理かも、、、凜ちゃんはそれだけ貴重な存在なのよ、、亜土夢さん、、、、、よくわかったでしょう」、、、葵は、亜土夢と凜に向かってニコッと笑って言った


「え~、、凜はそんなに凄いの、、ただの、亜土夢の奥さんだよ」


「そうね、、凜ちゃん、、亜土夢さんが大好きなのよね、、うらやましいわ、、独身の私は、、、」


「え~、、葵のお姉ちゃんは、美人だから、亜土夢みたいな優しい人と出会えるよ」


「まあ、、美人だなんて、、凜ちゃんは優しいね、、、、、ええと、、じゃあ、最後の装置を案内するわよ」、、葵はそう言うと、部屋の奥の方に向かった、、



3つ目の装置、、、さっきの凜が生まれたカプセルよりも大きなカプセル型装置が、色んな機械に囲まれてあった、、、、


「葵さん、、この、物々しい機械は、何ですか、、、」


葵も、困った顔で、、、「、、、これが一番わからないのよ、、、解明つかないわ、、、たぶんだけど、、この、機械が、今後の凜ちゃんの人生を変えるかも知れないわよ」


「えっ、、、凜の将来が変わる、、、どう言う事ですか」、、、亜土夢は葵の言葉に驚いて、尋ねた、、、


「、、、叔父さん付けた、装置の名前が生命誕生なのよ、、、もしかしたら、凜ちゃん達を本当の人間にしようと思っていたのかしら、愛ちゃんと愛美ちゃんの代わりに」


「えっ、、、魔法みたいに、、AIアンドロイドを本当の人間に、、現実にそんな事が出きるの、、」、、亜土夢は、信じられない様子で機械を見ていた、、


凜は、、嬉しそうにニコッと笑って、、、

「えっ、、、、凜が人間になれるの、、じゃあ、亜土夢の子供が産める様になるの」

凜は満面の笑みで言ったが、、亜土夢は顔が真っ赤になった、、、


亜土夢の顔を見た、凜が、、、「あれ、、亜土夢、具合悪いの、顔が赤いよ、、お熱あるの、、凜は心配だよ」


「、、ち、、違うよ、、」


葵は嬉しそうに、、「そうなったら良いわね、、でもね、凜ちゃん、本当かどうかは色々と調べないと使えないわよ、問題は安全性と、本当に可能な事なのか、、、」


「え~、、葵のお姉ちゃん、、早めによろしくね、、、凜の将来が関わっているからね」


「凜ちゃん、、亜土夢は今のままでも良いんだよ、、別に、、凜がAIアンドロイドでも好きだし、、、」


「ヤダ~、、、凜は亜土夢と一緒に年をとりたいし、、亜土夢の子どもが産みたいの」


亜土夢はまた、顔が赤くなった、、それを見た凜がまた、、、「あれ、亜土夢、やっぱり具合悪いの、、お熱あるの、、葵のお姉ちゃんお薬有るかな、、」


「凜ちゃん、、大丈夫よ、、亜土夢さんは、、、ねっ、、、具合は悪くないわよ」


「え~、、そうなの、、亜土夢、、」


「、、、うん、、、」


「変な、、亜土夢、、、」


「本当に、仲が良いのね、、」、、、凜の横でずっと葵はニコニコと笑っていた


「、、、葵さん、、凜に色々と教えて下さい、、、まだ、たぶんだけど子ども一緒なんで、、、」


「あ~、、亜土夢、、凜は立派な大人だよ、亜土夢の奥さんなんだよ、、プンプンだぞ」


「まあ、、本当に亜土夢さん、凜ちゃんが好きなのね、、、」、、葵はうらやましいそうな顔で見ていた、、、



なんだかんだで、葵さんの自宅と研究所の見学は終わった、、、






自宅で、ゆっくりな、週末、、、





その後で、、例の無人乗用車でマンションの屋上まで送ってもらった、、、、「亜土夢様、凜様、ご自宅マンションに着きました」

、、、そう言うと自動でドアが開き、亜土夢達が降りると、空飛ぶ車は帰って行った


「亜土夢、、今日は、、色々と教えてもらう事がいっぱいあったね、、」、、凜は嬉しそうに亜土夢の手を繋いだ


「そうだね、、凜の事が色々とわかって良かったよ、、、」


「うん、、凜も、もしかしたら人間になれるかもしれないから、、本当に花嫁修業頑張るぞ、、、」、、、凜は、ニコッと笑って言った、、


「凜ちゃん、、まだ、どうなるかわからないし、、危険な事はして欲しくない、、亜土夢は凜が人間じゃなくても良いからね」


「でも、、凜は人間が良い、、亜土夢と同じがいいの、、、」


「そうなの、、、本当に安全なら良いけど」


凜はニコッと笑って言った、、、「うん、、たぶん、葵のお姉ちゃんが凜の望みを叶えてくれるよ、、、」


「そうだね、、じゃあ、お家に帰ろうか」


亜土夢と凜は、屋上駐車場から自宅に向かった、、、



マンション自宅、、、


凜は、すぐにお風呂に入った、、亜土夢は、夕食の準備をした、、、


亜土夢は冷蔵庫を覗くと、、、「買い物は日曜日にするとして、、今日は、、あっ、、鶏肉があるから唐揚げにするか、、、」


亜土夢は、ご飯を炊き、さっそく下ごしらえを始めた、、、下ごしらえが終わる頃凜がお風呂から上がりキッチンに来た、、、


「亜土夢は、お風呂入らないの、、、あ~、亜土夢、これは何、、、」


「うん、、今日は唐揚げにしようと思って、もう用意出来たよ、、後は揚げるだけだよ、、じゃあ、その前にお風呂に入るか」


凜はボールに入っている、唐揚げ用の鶏肉を見ていた、、、「亜土夢、これどうするの」


「油で揚げるだけだよ、、、あっ、、凜ちゃん、、危ないから触らないでね」


「どうして、、」、、凜は不思議そうに聞いた、、、


「油は、高温だから、万が一凜ちゃんが火傷をしたらいけないから」


「えっ、、、凜はアンドロイドだよ、火傷をするの、、」


「凜ちゃんは普通のアンドロイドと違うの、葵さんが言ってたでしょう、人間と同じだって、、火傷って消えないんだよ、、」


凜は、こくんと頭を下げて、、、「うん、、じゃあ、亜土夢がお風呂から出るまで、凜は何もしないよ」


亜土夢が、お風呂から出てくると、凜は約束を守ってテレビを見ていた、、、


「良かった、、心配で、お風呂早めに出てきたけど、、凜も少し成長したのかな、、」

、、亜土夢はほっとして、、夕食を作り始めた、、、


しばらくして、、キッチンカウンターには、唐揚げとサラダ、、お味噌汁が並べられていた、、、


凜は、嬉しそうに見ていた、、、「亜土夢、、美味しそうだね、、やっぱり凜は余計なことしなくて良かったよ、、」


「じゃあ、、食べようか、、」


目まぐるしい1日が、終わった、、、

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