第40話 オアフ島への道
空母が増えたことで、連合艦隊は第一航空艦隊それに第二航空艦隊に次いで、第三航空艦隊を編組した。
その三航艦の基幹戦力は「隼鷹」と「飛鷹」がこれにあたることになっていた。
しかし、一航艦や二航艦に比べてその戦力が劣ることは明らかだった。
そこで、一航艦の「加賀」を三航艦に転籍させることにした。
さらに、小型空母の「龍驤」と潜水母艦改造の「龍鳳」をこれに加え、戦力の厚みを増すこととした。
一航艦のほうもまた、「加賀」が抜けた穴を埋めるために「瑞鳳」と「祥鳳」を編入している。
一航艦と二航艦は従来から引き続き南雲中将それに小沢中将がそれぞれ指揮を執る。
三航艦のほうは航空畑の桑原中将が司令長官に就任している。
第一航空艦隊
「赤城」(零戦四八、九九艦爆九、九七艦攻九)
「蒼龍」(零戦三六、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵三)
「飛龍」(零戦三六、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵三)
「瑞鳳」(零戦二四、九七艦攻三)
「祥鳳」(零戦二四、九七艦攻三)
重巡「利根」
軽巡「川内」
駆逐艦「秋月」「照月」「秋雲」「夕雲」「巻雲」「風雲」「陽炎」「不知火」「霞」「霰」
第二航空艦隊
「翔鶴」(零戦四八、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵九)
「瑞鶴」(零戦四八、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵九)
「雲鶴」(零戦四八、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵九)
重巡「筑摩」
軽巡「阿武隈」
駆逐艦「涼月」「初月」「朝雲」「山雲」「夏雲」「峯雲」「朝潮」「大潮」「満潮」「荒潮」
第三航空艦隊
「加賀」(零戦四八、九九艦爆九、九七艦攻九、二式艦偵九)
「隼鷹」(零戦三六、九九艦爆六、九七艦攻六)
「飛鷹」(零戦三六、九九艦爆六、九七艦攻六)
「龍驤」(零戦二四、九七艦攻九)
「龍鳳」(零戦二四、九七艦攻三)
重巡「那智」
軽巡「鬼怒」
駆逐艦「新月」「若月」「海風」「山風」「江風」「涼風」「村雨」「夕立」「春雨」「五月雨」
第一艦隊
戦艦「大和」「長門」「陸奥」「伊勢」「日向」「山城」「扶桑」
重巡「高雄」「愛宕」「妙高」「羽黒」「熊野」「鈴谷」「最上」「三隈」
軽巡「神通」「那珂」
駆逐艦「雪風」「初風」「天津風」「時津風」「浦風」「磯風」「浜風」「谷風」「野分」「嵐」「萩風」「舞風」「黒潮」「親潮」「早潮」「夏潮」
本作戦における三個機動部隊だが、これらについては役割分担がなされていた。
一航艦と三航艦はオアフ島に展開する敵航空戦力の撃滅にあたり、二航艦のほうは太平洋艦隊をその攻撃目標に定めていた。
また、これら三個機動部隊はそれぞれ制空権獲得をその主眼に置いているため、零戦の比率がこれまで以上に高くなっている。
第一艦隊のほうは機動部隊の前衛に配置され、敵の水上打撃部隊の急襲に備えている。
また、同艦隊は連合艦隊司令長官の山本大将が直率していた。
ある意味において、山本長官は太平洋艦隊を引きずり出すための囮とも言えた。
それと、同艦隊は第四戦隊それに第五戦隊を組み込むこと等によってその戦力を向上させている。
ハワイへの航程だが、その途中にはミッドウェー島があった。
同島はハワイの出城とも言える存在で、側背を突かれないためにも確実に叩いておく必要があった。
ただ、これまでの情報収集それに諜報活動から、同島の米軍はすでに引き揚げたことが分かっている。
それでも、念のために第一艦隊の戦艦ならびに重巡が同島に向けて艦砲射撃を実施した。
このことで同島にあった飛行場をはじめとした軍事施設は完膚なきまでに破壊され、その機能を完全に失った。
後顧の憂いを断った連合艦隊はそのまま東進を続け、オアフ島をその空襲圏内へと収めた。
攻撃発起点に到達した一航艦と三航艦はただちに攻撃隊を発進、ここにオアフ島を巡る戦いが開始された。
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