第6話戦車

 「次なる示す道は何だ。」


 英之は今まで以上に真剣にミカエル探しに熱を上げた。


 「やけに熱が入っているわね。聖母マリアの為かしら?!」


 英之・・・・・・ガブリエルの親友であり命の恩人のミカエルが、聖母マリアを狙っている。なんとも皮肉な話だ。


 「カードをカットするぞ。」

 

 英之がタロットカードをカットすると『戦車』のカードが飛び出した。


 「『戦車』だ。一気にミカエルを見つけるぞ。」  


 英之は飛び出していった。すると双子の幼い姉妹が目の前に現れた。


 「ミカエルとマリア。どっちが好きかな?」


 双子の幼い姉妹が口を添えて英之に問いただした。


 「決まっているじゃない。英之が大切なのは聖母マリアよ。」


 由香里は決まったように言うと英之は、


 「ミカエルもマリアも両方大切だ。もう犠牲にするのは御免だ。」


 その言葉に納得したかのように1枚の地図を英之に渡して幼い双子の姉妹は暗闇に消えていった。


 そして生命の樹の出口にたどり着いた。


 地図にはミカエルの居場所が記されていた。地図には北に1000キロ東に500キロにミカエルが居ると描かれていた。


 「良し!由香里。行こう。」


 大きな羽を広げ、英之・・・ガブリエルと、由香里・・・ラファエルはタロットカードの世界から抜け出してミカエルの居る地上界へ向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る