第5話月
「聖母マリアよ。何故、ガブリエルに憑依する。大神ゼウスの仕業とは思えぬ。」
由香里・・・・・・ラファエルは泣いている英之、すなわち聖母マリアに問いかけた。
「聖母マリア。何故貴女は英之・・・・・・ガブリエルに憑依するの?」
「私はガブリエルの慰め者になりました。しかしけして大神ゼウスの命令だけで慰め者になったわけではありません。ガブリエルを愛していたから自ら進んで慰め者になったんです。その事をガブリエルに気づいて欲しいのです。」
慰め者になった聖母マリアに同情した由香里は、
「ガブリエルに憑依して聖母マリア、お前の気持ちに気づくと思うの?」
聖母マリアは悲しげに、
「多分・・・・・・気づかないでしょう。でも私がガブリエルに憑依している事で、ミカエルは私に手を出せません。」
「どういう事?ミカエルが貴女に手を出せない?!」
由香里は絶句した。
(命の恩人のミカエルが寄りにもよってガブリエルの慰め者となった聖母マリアを狙っているのか?・・・・・・)
涙が乾くとガブリエル・・・・・・英之に戻った。
「そういう事か?!マリアはの事なら気づいていたよ。俺も愛していたからな。聖母マリアを。何はともあれミカエルを探そう。全ての真相を知るのはミカエルしかいない。」
そう話していると、月が示す道の出口にたどり着いていた。
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