ACT1 メトシェラ視点②
ーメトシェラ sideー
「こちらが商品となります。取り扱いせつ」
シェト「いや、いい。」
「分かりました。では、またのご利用をお待ちしております。」
シェト「あぁ」
そう言い、従業員は歩いて去っていく。俺は本の方を向き、手に取る。
シェト「君、名前は?」
ミレーユ「ミレーユ・ベインです...」
シェト「そうか、車に戻るからついてきてくれるか?」
ミレーユ「はい......分かりました...」
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シェト「戻ったぞ、待たせたな。アルデバラン」
アルデバラン「あ、ボス。なんか、ウキウキしてます?」
シェト「あぁ、長年狙っていた本がようやく手に入ってな。」
アルデバラン「フフッ、それは良かったです。ところで、後ろの方は?」
アルデバランは私の後ろに目を向ける。ミレーユは恐怖の目を浮かべる。
メトシェラ「彼女はミレーユ。一応奴隷としてオークションに出ていた」
アルデバラン「奴隷オークションですか。いい思い出はありませんね」
メトシェラ「ある奴なんて一部の金持ちくらいだろう」
そう言いながら俺は車の後部座席に乗り込む。ミレーユは困惑した顔をしている。
アルデバラン「あ、ミレーユさんも乗ってください。」
ミレーユ「あっ......はい。失礼します」
ミレーユは私の隣に座る。
アルデバラン「車出しますね」
メトシェラ「あぁ、頼んだ」
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アルデバラン「まず自己紹介しましょうか。私はアルデバランです。19歳、サインの幹部の一人です。」
ミレーユ「え!?サインってあの有名な!?」
アルデバラン「えぇ、そうですよ。あなたの隣に座っている方は、サインのボスです。」
ミレーユ「え!?」
ミレーユは驚いた様子で隣に座っているメトシェラを見る。メトシェラはシルクハットを深く被っており、表情は伺えない。
メトシェラ「私はメトシェラ。アルデバランが言った通り、サインのボスだ。よろしく頼む」
ミレーユ「わ、私はミレーユ・ベインと言います!よろしくお願いします!」
アルデバラン「えぇ、よろしくお願いしますよ」
ミレーユが焦って自己紹介をする。アルデバランはリラックスしたようなゆったりした声で返事をする。
メトシェラ「なぁ、アルデバラン」
アルデバラン「なんでしょう?ボス」
メトシェラ「お前の部下ってまだ2、3人程度だったよな」
アルデバラン「えぇ、そうですね。幹部といえ、必ず部下を作る必要はありませんから。ザニア等の戦闘狂も部下はいませんからね」
メトシェラ「なら、こいつをお前の部下にしてくれないか?お前と境遇も似てるしな」
アルデバラン「......まぁ、ボスの頼みとあらば」
メトシェラはシルクハットをあげ、ミレーユの方向を見る。
メトシェラ「という訳で、君はアルデバランの部下だ。こいつは君と境遇が似ている。きっと仲良くしてくれるだろう」
ミレーユ「分かりました。ご主人様」
メトシェラ「メトシェラでいい」
アルデバラン「あ、もうすぐつきますよ。」
メトシェラ「あぁ、分かった」
to be continued→
最古星の怪物 翠白 @soutaing0611
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