アニメイトにて

 アニメイト、俺の第二のホーム。

「久しいなー」

僕はその店の前でちょっとたそがれていた。

 ラブコメ?なにそれ3次元リアルで見るものじゃないヨ。2次元創作で見るものだヨ。

 もうさ、タイトル詐欺とかどうでもいいねん。僕は己が青春ヲタ活をいくるのだー



 「ぬん?」

クリアファイルを数枚手に取りもう少し奥に行こうかというところで女子高校生っぽい人が目に入った。

普段なら、見過ごしただろう。  でも、なぜなぜか僕はじろじろと見てしまった。


「・・・」

...はい、目が合いました。


?なんか見たことがある


もしかして、

「斎藤さん?」

「佐藤です」

やんわりといい直された気がするけど、まちがいないこと。中学のころ2年連続(2年3年と)同じクラス、なおかつ学年トップ5に名をとどろかせた、

「さいとうまふゆさん?」

「佐藤まゆみです」


「まふゆはこれですよ」

といって、彼女は目の前にある公式ファンブックを指さした。


「…二推しいいいい」

おれは少しばかり叫んでしまったぜ

僕は小指を少し閉じ、人差し指をピンとはる。そんな、最も美しい手の形を作った後、鋭く腕を顔に巻き付けるようにして、

「無表情に見えて、大きな感情を持つ、ギャップはいいぞ」

と目を伏せながら言った。




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