第9話 ちりとち





「皆さん!しりとりのルールを説明をします!」

「しりとりくらい...分かるだろ...」

「10秒以内にお互いの代表者がしりとりをする..調べる以外の行動は基本的に何でもして良いですわ!」

「なんでもって」

「10秒以内には答えられなかった場合と語尾に“ん”が付いて居る言葉....動詞または一度使った言葉を発した場合は即座にアウトよ」

「なるほど...ね」

「しゃああ!松山よ!勝負だぁあ!」


謎に俺は自信がついた

くくく..!勝てるぞしりとりなら


相手は松山

茂図 苦は馬鹿すぎて出られないだろう


これは勝てる


「しりとりを始めるぞーーーッッ」

「しりとり!」

「りす」

「スイス」

「スパイス」

「スフィンクス」

「スパゲッティミートソース」

「ステゴザウルズ」

「スピノサウルス」

「ストレス」

「スーツケース」

「水素ガス」

「スペース」

「ステンドグラス」

「スライドガラス」

「ストリートパフォーマンス」

「スピリタス」

「こいつら..頭..おかしいのか?」


くそ..ネタが切れてきた

もう奥の手を使うしか無いか


「すみれ」

「レース」


こいつ..“す”に戻しやがった

くそっ...


「水破...」

「残念だな..しりとりは学年行事なんだよ..3年もやってきた俺たちに叶うとでも?アホ松」

「バカ山には難しいか(小声)」

「は?なんって言った?」


引っかかったな

“は”って言った時点で負けだお前の


「鼻血」

「なっ...油断した」

「はいはい..つられちゃタネ!ついつい歯っていっちゃたね」

「くそ..“ぢ”から始まる言葉...くそっ」

「世界最小Tシャツ30枚分!用意出来ますか?先生!」

「もう既に置いてある」

「くぞ..やり方がせこいんだよ」

「何だ?..世界最小」

「まだだ..あと3秒ある」

「お前は終わりなんだよ..雑魚山」

「くそぉおお」


勝った...!計画通り


「終わりだ..これでお前は」


くくく


「雑魚どもが!この松山に勝てると思うなよ!」

「くそっ」

「卑怯者がぁああ」

「恨むからなぁ!」

「今回は見逃してやる」

「猿ども!負けは負けだ!男なら潔く着替えるんだな」


そう俺が叫んだ瞬間

先生は俺以外の席に世界最小Tシャツを置いた


「さぁ!潔く履け!30人で掛かっても勝てなかった猿どもよ」

「あぁあ?この学校に入って来ている時点でお前も猿なんだよ!」

「くそっ!腹立つな此奴」


俺が言うのは何だが..これはこれで人気が出そうなファションだ


「..w...ざまぁねーぜ!お前ら!いいファションだと思うぞ」

「クソがぁああ!高松ぅうう!」


このファションが世界デビューするのは少し先のお話

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