冤罪で「犯罪者は要らない」と家から追放され、高校からは理不尽に退学されられました。転校先では理解のある美少女たちに囲まれながら、クズな人間を全員ざまぁしていきます。
第7話 初日に知り合った美少女、美女たちと話す。
第7話 初日に知り合った美少女、美女たちと話す。
叔母のエッチな体を一晩中堪能した翌日。
俺は高校の最寄り駅で降りると、学校には直接向かわず近くの公園へと向かった。
たどり着くと、ベンチには俺が昨日から通っている高校の制服に身を包む女子2人が座っている。
1人は茶髪のボブヘアで、制服の上から紺のパーカーを羽織っている。スカートは短い上に、くるぶしまでのソックスをはいているためスラっとした色白の長い脚を大胆にさらけ出している。
もう1人はウェーブのかかった黒髪を赤いリボンで一本にまとめており、学校指定のものと思われるベージュ色のカーディガンを着ている。短めのスカートと、黒の二ーハーソックスから色白な太ももがのぞく。
昨日、転校してきたばかりの俺に声をかけてくれた水無月 千尋さんと静原 凛香さんだ。
昨日はいったん解散となってしまったため、今日の朝早めに公園に集合して話をする約束をしていたのだ。
「あっ、新木くんおはよう~」
さっそく俺に気が付いた水無月さんが大きく手を振ってくる。隣で静原さんも小さくこちらに手を振っていた。
「おはよう。昨日は助かったよ、ありがとう」
俺は2人に近づくと、さっそく昨日のお礼を告げる。
職員室で油婆とやりあったとき、彼女たちが用意してくれた証拠の動画がなければ泣き寝入りすることになっていただろう。
「千尋と教室で話したあと、2人で帰ろうとしたら、たまたま新木くんが職員室に入って行くのが見えたから。何かあったのかと思って」
「あの動画は凛香が撮っててくれたんだよ。ホント凛香グッジョブ!」
しっかりと証拠を突き付けることができたからな、油婆はあのあと教育指導部長に散々怒られたことだろう。
ただ、この一件で油婆が学校から消えるほど簡単にはいかないだろう。
昨日の水無月さんの話では、両親が著名人であり、学校に多大な寄付をしているのをいいことに権力を振りかざしてるって話だったし。
きっと学校側から何かしらの圧力が加えられるはずだ。
「マジであいつゴキブリ並みにしぶといからね、普通に何食わぬ顔で教室来るだろうね」
という水無月さんの言葉通り、俺たちが登校すると昨日と同じように教室に入って来た。
しかし昨日と比べて明らかに大人しくホームルームが終わると直ぐに出て行ったので、やはり教育指導部長の郷田に散々怒られたのだろう。
「なぁ、ちょっといいか?」
金堂 エリナさんに話しかけられたのは、そんなことを考えながら1限目の準備をしていたときのことだった。
「後で、昨日のことについて話したいんだけど」
#
「昨日はありがとな、助けてくれて」
昼休み、今日は金堂さんと話す約束をしていたので、購買でパンや飲み物を買って校舎裏で待ち合わせをした。
普段、不良だと呼ばれている金堂さんは目立たないようにここで昼食を取っているらしい。
確かに髪は明るい金髪のウルフカットで、目付きや口調も鋭いから不良っぽく見えるのかもしれない。しかし、俺は彼女のことを悪い人だとは思えなかった。
「お礼を言うのはこっちの方だよ。昨日の朝、俺が油婆のせいで自己紹介が上手くできなくなってたとき、金堂さんが助けてくれたから」
「別に……アタシはただアイツのやり方や、面白がって便乗してるクラスのやつらがウザかっただけ。それに、やっぱり乱暴なやり方だったと思う」
確かに机を蹴り飛ばすというやり方は乱暴だったかもしれないが、それくらいの衝撃がなければあの状態の空気を変えることはできなかっただろう。
「アタシ、これからもずっとアイツの権力に泣き寝入りしていくしかないんだと思ってた。けど、もしかしたら何かを変えられるかもしれないって、昨日のお前を見てて思ったんだ」
そう言って金堂さんは俺の目をまっすぐ見つめてくる。
「変えよう、俺たちで。反撃開始だ」
#
反撃開始――なんて言ったものの、具体的にはどうしたらいいものか。
放課後、俺はグラウンドのベンチに座り、ぼーっと空を眺めていた。
クズ担任の油婆は明らかに悪人だ。絶対に許されるべきではない。けれど、権力のせいで逆らえない。学校側は完全にあいつの肩を持つ。
いっそ、ネットやマスコミを使ってリークするか……そこまで考えて、ふいに過去の記憶がフラッシュバックする。
ただ、いじめられてる人を助けたかっただけなのに……逆に冤罪をかけられ、完全に悪人に仕立て上げられたトラウマが。
また、行動を起こせば裏切られるかもしれない……いっそ、このまま何もしない方が。
呼吸が荒くなる、視界が暗くなって眩暈を感じ始めたとき――
「ちょっと、大丈夫?」
ぴと――と、頬に冷たい感触が触れる。
顔を上げると、相変わらず気だるそうな表情をした平沢 日和先生がジト目でこちらを見ていた。
「こんな暑いとこで何やってんのよ。これ飲みな」
「ありがとうございます……」
平沢先生はペットボトルを俺の手に握らせる。
「先生は、何やってたんですか?」
「んー、部活の息抜き?」
先生はポケットから取り出したタバコを加えると、部活棟の1階を指差す。
「あそこ、私が顧問してる新聞部の部室」
めんどくさがりな平沢先生が顧問をやってるとは意外だった。
そのことを聞くと、顧問やってないといずれハードな部下に回されるかもしれないでしょ? だったら、顧問の仕事が少ない部活に入っといた方が安パイだし――とのこと。
なるほど、平沢先生らしい。
「ま、キミもたまには力抜いて適当にやんなさいよ。なんかあったら、私はだいたい職員室か部室にいるから」
そう言ってタバコの火を消すと、背を向けて校舎の方へ歩いていく平沢先生。
昨日も油婆に立ち向かおうとする俺を止めてくれたし……もしかして結構気にかけてくれてるのだろうか。
俺は平沢先生の新たな一面を知った気がした。
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