第8話:エボンリルの神様に誓って。
「絶対、片想いなんてそんな悲しい想いさせない」
うそ〜・・・まじで?・・・めっちゃ極端な天使・・・。
ってことでリボンちゃんは一気に圭介との愛に目覚めたわけで・・・。
「分かった、私、これから救済より愛に頑張る」
「あ〜いや・・・無理に頑張らなくていいから・・・あまり極端にハマり
すぎると途中で気持ちが、失速って言うかフェードアウトしちゃうよ」
分かってくれたらいいからね」
「だけど、本当にそんなに一気に気持ち切り替えられるもんなの?」
「だってビビビッて来ちゃったんだもん」
「圭ちゃんの、圭ちゃんの切なる想いが私の中に一気に入ってきちゃったんだもん」
「あのね、私、最終的に圭ちゃんを救済できなくても愛があればいいと思うんだ」
たぶん一生ここにいて圭ちゃんを愛し続けたらそれが救済に繋がって行く
ことなんだって思うの」
「え?エボンリルに帰らなくていいの?」
「うん・・・向こうに帰っても生きがい見つけられるかどうか分かんし」
「私、この世界で圭ちゃんって生きがい見つけちゃったから」
「ずっとここにいたいの、いい?いても」
「そりゃいいに決まってるよ・・・でもまじで極端だな・・・」
「俺はさ、いきなりで逆に少し戸惑ってるって言うのに・・・」
「てっきり片想いのまま終わるって思ってたから・・・」
「けど正直言ってリボンちゃんにはエボンリルに帰って欲しくないんだ」
「一級天使にはなれないかもしれないけど・・・」
「なにか素敵なことを手に入れようと思ったら何かを犠牲にしなきゃいけないの・・・全部手に入れるのは無理だよ」
「その中で一番ベストだって思うものを選べばいいでしょ?」
「そうだね、俺にとってはリボンちゃんといることが最優先だから・・・」
「じゃ〜胸を張って言うよ、君のこと愛してるって・・・」
「めっちゃ愛してる、世界一愛してる、誰にも負けないくらい愛してる」
「うん、私も愛してる・・・エボンリルの神様に誓って」
なんだか一気にラブラブなふたりになっちゃったじゃないか。
人を散々喜ばせといて、明日の朝、目が覚めたらリボンちゃんはエボンリルに
帰っちゃってたりして・・・。
もしそうなったら、俺エボンリルに追いかけていくよ。
「じゃ〜明日の朝、楽しみにしててね、圭ちゃん」
「ちょっと待った・・・なんで明日の朝なの?なんで今じゃないの?」
「ああ、そうだよね・・・もう愛に目覚めちゃってるもんね、私」
「じゃ〜いいよね・・・ここ・・・」
「うん、いいよ」
そう言ってリボンちゃんは圭介の唇にチュッてキスした。
つづく。
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