第4篇「お味はいかが」

ぶら下がってしまったのです

あなたがあなたを否定したので


この世に存在するものだけでは

どうして満足いかないのでしょう?


嫌いになったのです


キラキラ輝く七面鳥を

お腹の中に詰め込んだとして

私の空腹は満たされなかった


ならば


『美味しい』のたくさん詰まった七面鳥の

その次の七面鳥として

私が火の中で踊るべきだと思うのです


私は私の存在を知らなかった


愛おしむべき私の皮膚を

剥ぎ取ってしまうまで気づかなかった


私はぶら下がってしまったのです

あなたの存在に縋ってしまった

それが今世の終わりでした

私はぶら下がっているのでした


また来世とは言わないで

この軒下で会いましょう

似たもの同士の私たち

きっと仲良くできるでしょう


一つだけお願いですから

次はあなたが七面鳥になって

私のお腹を満足させて

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