第1話 話題沸騰中の歌い手、その名も神童アリサ!
ふっふっふっ……、やはり俺の目は狂ってなかった。いつか……、この日が来ると思っていたさ!
俺がこんなにも喜んでいるのには
5000万回再生され、SNSのトレンドに乗り、テレビでも取り上げられた。その結果、彼女のYouTubeチャンネルの登録者数はうなぎ登り。現在、235万人まで増加していた。あと彼女は顔出しをしていないので、正体不明の覆面歌手としての話題性もあるのだが……。
勢いに乗る彼女は芸能事務所
その後
『Chaos Break』はあの神童アリサの天使のような声とは打って代わって力強くかつ低くて重厚な悪魔ボイスが魅力的だ。彼女は様々な声を使い分け、その引き出しの多さに圧倒される。
しか~し、神童アリサが本当に凄いのは歌の上手さや声色の使い分けではなく、人気になった今でも歌い手としての活動を続けているところだ。
どんなに忙しくても、自身のオリジナルソングをヒットさせようと、自身の歌い手としての原点、ボカロを第一に考えている。人気になった今でも定期的にボカロ歌ってみたを投稿してくれるのが、神なのだ!
と言うわけで、彼女の歌に感銘を受けて1人カラオケにやってきたぜ! ん? 友達と行かないのかって?ふっふっふっ……、甘いね。友達と一緒に行ったら好きな曲歌い辛いだろうが!
ヒトカラはな、人類の夢と希望が詰まってるんだよ! 同じ曲ばっか歌っても怒られないし、女の子っぽい曲歌ってもキモがられない、まさにボックス箱のディズニー・シーやー(?)
いざ、入店!
「いらっしゃいませ、カラオケのご利用ですか?」
「あっ……、はい……」
「こちらにお名前と電話番号とご利用時間をお書き下さい」
カキコカキコ
「機種のご希望等ございますか?」
「あっ……、DOMで」
その後、俺はカラオケボックスに案内された。本当に久しぶりのカラオケだったので、機器の使い方が分からず混乱したが、10分もしない内に慣れた。
そして、30分くらい好きなボカロを歌っていると、部屋の電話が鳴った。
「何ぃー? 何だぁ? まだ時間じゃねぇよなぁ?」
文句を言いながら電話を取ると、
「突然すみません、あのー、当店本日大変混雑しておりまして……。異例なんですが、相席でのご利用をお願いしたいのですが……」
「え? 誰か俺の部屋に来るってことですか?」
「はい……、そうなります」
「えーー、ちょっとそれは……」
「ですよね……。すみません……」
「ちなみにどんな人ですか? それにもよりますけど……」
「あーー、高校生くらいのめっちゃ可愛い女の子ですよ!」
「通して下さい! 今すぐに!」
食い気味に言った。
電話をしてから5分後、その女子が部屋に入ってきた。
「初めまして! 今日は相席を受け入れてくださり、本当にありがとうごさいます。私、
彼女はペコリと頭を下げた。
俺はその顔をまじまじと見て思った。
「やば……、めっちゃかわいい……」
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