第40話

【アリシア視点】


 私は、負けた。


 私のおへその下を見ると淫紋のお札がはらりと剥がれ落ち、淫紋が輝く。


 ヤリスがうまくなっていた。


 強くなっていた。


 ヤリスの技量が上がっている。


 テスター先生が私を堕とす為に用意していた。


「ふー! ふー! ふー! ふー!」

「ヤリス君は捕まえた罪人、名前をクコロさんと言いますがその女性を奴隷化しています」

「はあ、はあ、ふぇ?」


「クコロさんもアリシアさんと同じで跨ったままサレるのが弱くて何度も何度も跨ってシマした。アリシアさん、ヤリス君が今ヤッテいる事はヤリス君が1度通って来た道をただ歩む、そういう事をしているにすぎません」

「……」


「アリシアさん、あなたは始まる前からもう負けているんですよ」


 そんな!

 テスター先生とだけじゃなくて知らない女ともたくさんシテきた?


 何度も何度もテスター先生の指導を受けて体力だけじゃない、技量まで身に着けている!


 勝てるわけが無い、


 愛するヤリスに、


 こんなに良くサレて、


 我慢なんて出来るわけが無い。


「もう、分かったわ、淫紋は付けられたんだから、解いてよ」

「ええ、拘束は解きます」


「……拘束は?」

「はい、拘束は解きます、でもまだ終わっていません」

「も、もう淫紋は定着したわ!」


「ええ、それだけです、学園の授業で習いましたよね? 定着の後ヤル事があります」

「まさか、分からせ、寝かせ、分からせ寝かせ!」


「そうです、アリシアさんは本当に優秀ですね。まだ4ある工程の内1つしか終わっていません。拘束を解きますね」


 私の両手両足についたリングが外れた。


「淫紋の定着はすぐでした。ですがここからの工程、分からせは少し長くなります、たくさんスル事が出来るように邪魔なリングを外しました。淫紋がついてしまえば拘束の必要さえ無いでしょう」


 淫紋を付けられると発情をコントロールされる。

 私は発情した状態でヤリスとし続ける。


「そ、そん、な」

「分からせは落ちてこられないような絶頂の恐怖です、ですが少し希望もあります、ヤリス君に注がれたり、ヤリス君に吸血をさせて貰う事でアリシアさんは一時的に体力も状態異常も回復します、最も発情も絶頂も体の活性化、バフ(強化魔法)扱いなのでそれは解除できません」


「それじゃ、なにも良くないじゃない!」

「最後まで話を聞いてください、発情と絶頂は解除できなくても絶望、や恐怖は解除できます。なので長い時間眠らず、絶望と恐怖の状態異常にならない程度に絶望と恐怖を受け続ける事が出来ます。じわじわと迫るような負の感情を受け続けましょう」


「そ、それは、ダメよ」

「拒否権はありません、アリシアさん、あなたは3時限目までにはいと言うべきでした。それをしなかったアリシアさんは少し強めの指導を受けて貰います。と口で言ってもどの程度か分かりませんよね? いくら勉強してもどのくらいきついかは分かりません。感情は感覚的なものなので、まずはヤッテみましょう」


「こ、こんな事、人にする事じゃないわ」

「はい、ですがアリシアさん、あなたは王の慈悲を踏みつけ、わざわざ大臣までもが学園に赴き説得をしに来ましたがそれさえも踏みつけました。皆こう思います『アリシアはしょうがない』と、もう許されるラインを超えてしまっているんです。国はヤリス君の力が喉から手が出るほど欲しかった。でもそれでも王は我慢しました。これ以上はもう無理です」


「もっと言うと、この国の価値観は『力ある者は神から受け取ったギフト(スキル)をみんなの為に使うべし』そういう価値観です。ヤリス君も分かりますよね?」


「はい、ハーレムを作ります」

「ええ、ヤリス君、気持ちいい事を我慢して国の為にならなりません。それはよくありませんよね?」

「はい」


「ヤリス君、もうみんなにヤリス君の力はバレています、剣聖を倒して剣聖にヤリス君となら奴隷契約を結ぶと言わせました。それに間接的にではありますが囚人の自白がかなり早く進み私の能力もアップしました。更にアリシアさんとヨウコさんがたくさんたくさんみんなを癒しました。そしてその功績がヤリス君にあるとみんなが知っています。ヤリス君、今後はその力を国の為に使いハーレムレベルアップ貢献をしてくれますね?」

「……は、い」


「ああ、いい子です、ヤリス君はいっぱいみんなを女に出来て偉いです。これからもたくさん何度も女にすると決めて偉いです。ヤリス君、難しく考えなくていいんです。私も、アリシアさんも、クコロさんも、ヨウコさんも、みんなを女にしていいんです」

「い、いや、ヨウコは、そのキスで十分かなーと」


「大丈夫です、ヨウコさんも時間の問題です、ああ、ヤリス君はこんなに元気なのに、待たせてしまってすいません、アリシアさんとたくさん気持ちよくなりましょう。たくさん分からせてあげましょう」


「ごめん、アリシア、もう我慢、出来ない」

「いいのよ、悪いのは全部テスター先生よ、テスター先生は卑怯すぎるわ」

「それで構いません、さあ、始めましょう」


 私の淫紋が激しく輝いた。

 私の体が発情していく。


 そして私はヤリスと恋人繋ぎをしたまま、1つになる。



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