第37話

 次の日、お昼前にクコロが帰って来る。

 クコロは馬車を与えられてモンスターを狩る。

 奴隷らしい行動を取り、俺に従順な行動を取る度に何かを与えられる仕組みだ。


 馬車には女性3人も乗り込みパーティーでモンスターを狩って昼には帰って来る日課を作る。


「クコロ、今日もスルか」

「毎日なのか?」

「うん、脱いで」


 クコロが装備を外して下着を外す。

 俺は後ろから抱き着いた。


「可愛いパンツとブラだね」

「……」

「頑張ったクコロにはポイントがついて色々揃っていくね」


 クコロの体を撫でる。


「ふ! くう! ふー! ふ!」

「力を抜いて、今日もお馬さんの代わりに俺に跨ろう」

「く!」


 クコロを女にした。



 ◇



 クコロは酔ったような顔でダラダラと汗を掻きベッドに寝ころぶ。


「シャワーを浴びて食事が終わったら午後もモンスター狩り、よろしくね」


 俺は部屋を出た。


 城の地下牢に向かう。


「午後も生命力供給お願いします」


 空いた時間はテスター先生とシテいる。


「たくさんの囚人がいるのでたくさん魔法を使って自白させる必要があります。たくさんシテたくさん注いでください」

「はい」


 テスター先生とシタ。



 ◇



「はあ、はあ、はあ、いいですよ、いっぱいデキて偉いです。ヤリス君は偉いです」


 テスター先生が俺の体を撫で回す。


「すぐに魔力を使い果たしてきます」


 テスター先生が密室を出た。

 俺は3回テスター先生とシテ移動した。


 協会に着くとアリシアとヨウコが待つ。

 文官の男がその様子を見ていた。


 Yシャツを脱ぐとアリシアとヨウコが近づいてくる。

 アリシアはすぐに吸血せず話しかけてきた。


「ねえ、最近、ナニをしてるの?」

「秘密任務だから言えない」

「ふーん、私にも?」


「うん、落ち着いたら話せると思う」

「……そう」


 アリシアの機嫌が悪い。

 その様子を文官の男が見て紙に何かを書きこんでいた。

 いつものように吸血とキスが終わるとまたテスター先生とスル。


 学園に行かず毎日この生活を続けた。



「く、また、スルのか」


 昼前に帰ってきたクコロとスル為に服を脱がせるとテスター先生が訪ねてきた。


「スルのは待ってください」

「え?」


 クコロが意外そうな顔をした。


「ヤリス君とスルのが楽しみでしたか?」

「く! そんな、ことは」

「今は良いでしょう。剣聖アンカーさんの尋問、と言うより交渉をします」

「!」


「クコロさん、気になりますよね?」

「……」

「行きましょう」


 3人で地下牢に向かった。


 部屋には鎖に繋がれた剣聖アンカーがいた。

 剣聖の孫がクコロだ。


「……クコロ」

「おじいさま」


「さて、剣聖アンカーを助ける為に陽動で暴れたクコロは捕まり、その隙に襲撃を行ったアンカー救出部隊は待ち構えていた兵士により取り押さえられ尋問は済みました。すでに情報は集まっています。その上で、アンカーさん、この国に寝返りませんか?」

「……」


「簡単にはいとは言えませんよね? だからこそあなたが欲しいんです。義理堅く慕われているあなただからこそ国はあなたを欲しています。クコロさん、左手の薬指と淫紋をアンカーさんに見せてください」

「く!」


「クコロ、おじいちゃんに見せよう。王がおじいちゃんを手厚く扱っている内にね」

「く!」


 クコロはへその下にある淫紋と奴隷の指輪を見せる。


「……状況は、分かった」

「ええ、そういう事です」


 孫を人質に取った。

 もし断われば孫がどんな目に合うか分からない。

 テスター先生はそれを見せている。


「あまりひどい事はしたくありません、アンカーさんを慕う部下を目の前で拷問したり、犯したり、時には殺したり、それか孫であるクコロさんにもひどい事をしたくはありません。だってクコロさんはヤリス君をベッドで満足させてくれますから。寝返って、いえ、王の奴隷として忠誠を誓ってくれませんか? 奴隷になってくれれば捕まえた囚人をあなたの部下に出来ます、クコロさんは無理ですがヤリス君が守ります」


「……1つ、条件がある」

「はい、何でしょう」


 おじいちゃんが俺をじっと見た。


「奴隷主は王ではなく、ヤリスにして欲しい」

「……理由を聞かせてください」

「ヤリスは我に華を持たせるように倒した。そして自らが前に立ち、半裸でいる事で的になりもした。我は戦士、戦士以外と分かり合う事は無い」


「……少し、時間をください。王の言葉を仰ぐ必要があります」


 テスター先生が出て行った。


「クコロ、何故来た?」

「……捕まってしまい、申し訳ありません」

「そうではない、我は死にゆく身だ。だがクコロ、お前には未来があった。助けに来た皆も同じだ。皆若く、未来があった。我とは違う」

「……」


「幸せになって。欲しかった」

「……おじい、さま」


 クコロが泣きそうな顔になった。

 そして沈黙が流れテスター先生が戻るまで続いた。


「お待たせしました。ヤリス君の奴隷で問題ありません。アンカーさん、ヤリス君の奴隷になるで問題ありません」

「分かった。受けよう」

「決まりです。 指輪をハメます。ヤリス君、お願いします」


 おじいちゃんが指輪をハメた。


「2人でエンゲージと言ってください」

「「エンゲージ」」


 指輪が輝いて契約が完了した。


「凄い精神力ですね。普通は従う意思を持つのに苦労するのですが、一回で成功するのは驚きました」

「うむ、ヤリス殿であればこそ、心を許す事が出来たのだ」


「ヤリス殿、孫をよろしく頼む、出来れば妻として扱い大事にして欲しい。この通りだ!」


 おじいちゃんが鎖に繋がれたまま礼をした。


「ふむふむ、ヤリス君効果、素晴らしいです」

「そ、その前に、鎖を外しましょう」


 テスター先生が鎖を外した。

 おじいちゃんが俺の手を握り握手をした。


「孫を頼む」

「わ、わかった、分かったから!」


 こうしてアンカーの奴隷化を条件に捕まった兵士が解放されてそのままアンカーの部下になった。

 次の日からアンカーとその部下はクコロと共にモンスター狩りに向かう。

 アンカーは「元同じ国の兵士と戦いたくない」と言ったことでモンスターを狩る。

 だがアンカーがモンスターをたくさん倒せばモンスターを倒す味方の兵士がその分戦場に行く、同じことなのだ。


 昼前になるとクコロだけが馬で帰って来る。

 テスター先生とスル地下牢に入ってきた。


「ヤリス君に可愛がって貰う為に戻ってきましたか、ふふふ、やはりクコロさんは可愛いですね」

「く! 魔力を回復するために、必要だ」

「いいんですよ、今日から剣聖アンカーと兵がモンスターを狩っています」


「ここまで戻って来てしまった。回復は必要だ」

「そうじゃないでしょう? クコロさんはただヤリス君の女になりたいだけ、違いますか?」

「く! それは」


「可愛がって貰いたくないならいいですよ、ただの奴隷でも、定期的にヤリス君と1つになる必要はありませんよね? 違いますか?」

「く!」


「シテ欲しいならして欲しいとお願いしましょう」

「……しい」

「聞こえません」

「ヤリスの女にしてくれ」


「もっと大きな声で言いましょう」

「ヤリスの女にしてくれ!」

「いいですね、でも後3回言いましょう」


「ヤリスの女にしてくれ! ヤリスの女にしてくれ! ヤリスの女にしてくれ!」

「いいですよ、素直が一番です」


「クコロ、可愛いよ、服を脱いで」


 クコロが服を脱いで俺に跨る。

 そして女になった。

 その横でテスター先生が何度も言葉をかける。


『ふふふ、お馬さんよりヤリス君に跨った方が幸せそうですね』


『もう言葉も出せませんか、遠吠えのような可愛らしい声しか出せませんよね?』


『クコロさんは本当に女ですね』


『また仰け反って、クコロさんの弱点はすべてヤリス君にバレていますよ』


 恥ずかしそうに俺の上で踊るクコロの、


 その見せたくない顔を見ながら俺は興奮していた。

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