第25話
放課後、また2人、テスター先生に呼ばれた。
誰も入れない部屋、雑音の一切ない部屋にテスター先生の声が響く。
「今日も指導をします」
「私は、キスを認めたわ」
「ええ、そうですね、ですが国が目指すのはヤリス君のハーレムです。キスを認めた程度で終わりとはなりません。今週はまた1つ、ヤリス君と他の子が深く重なる事を認めて貰います」
よく考えれば最初はヨウコを助けてレベルアップをする目的だったと思う。
でも、テスター先生はぬるっとヤル要員に組み込まれている。
しかも指導=スル事だ。
個別授業とか、調教とか、レッスンとか聞くだけで俺のアレは元気になってしまう。
く、テスター先生がエロすぎる。
でも、『深く重なる事を認めて貰います』はどこまでを言っているんだ?
分からないな。
「テスター先生、質問いいですか?」
「ヤリス君、どうぞ」
「今週はアリシアがどこまで認めればいいですか? どこまで認めればアリシアの両手両足に付けられたリングを取ってくれますか? 基準が分かりません」
「そうですねえ、理想を言えば、私とヤリス君がスル事すべてを認めててハーレム婚も認めてくれるのがベストです」
「認めないわ」
「このようにアリシアさんは簡単には認めてくれません。ですので今日は、私の口でヤリス君のアレをマッサージして気持ちよくなってもらい、私は生命力を吸収する、そこまで認めて貰えるなら今週はアリシアさんを解放します」
「認めません!」
「リングを外すのはいつですか? アリシアのリングを外して欲しいです」
「強いアリシアさんを弱い私は抑えきれません。なので最終目標までクリアして貰わないと外せません」
「そうやって! ハーレム婚をスルまで私を追い詰めるだけじゃない!」
「はい、そうですよ? 仕方がありません、国はヤリス君の事を知ってしまいました。ハイン君が言っていましたよね? キーは亜人スキルを持つ方ではなく超成長で自分を回復出来るヤリス君だと、私もその通りだと思います。ヤリス君のハーレムは強制、運命、避けては通れない道です」
「ズルいわ!」
俺のアレが元気になってきた。
「ああ、可愛そうに、ヤリス君のズボンがきつくなってきましたね、私の魔力が少なくなってきているので供給をお願いします。口でシマスから」
「ふざけないで!」
「拘束!」
リングから鎖が発生して横壁に張りついた。
そして鎖が横壁に張り付きアリシアを引っ張るように張りつけにする。
「やはり、強いアリシアさんのリングは魔力で満たしておく必要があります。ヤリス君、たくさんの生命力で私を何度も満たしてくださいね、ああ、我慢はしないでください、こんなに硬くて、立派で、大きくしてしまってすいません。これからは何度でも生命力を吸い取って私ん愛で満たしますから」
「く、アレが、言う事を聞かない!」
俺のアレが収まらない。
「いいんですよ、抑える必要はありません、ヤリス君は抑えなくていいんです。どんどん解放していきましょう。私に欲望を吐き出してください、何度でも」
先生が正座をするような体勢で俺の股間に迫る。
◇
「はあ、はあ、はあ、はあ、ら、めえ。やり、すぅ」
テスター先生は俺から何度も生命力を吸い取りアリシアをおとなしくさせた。
アリシアはリングの魔力が満タンになるまで魔力を注がれたうえで何度も発情魔法を受け続けた。
「アリシアさん、この行為を認めてくれますよね?」
アリシアは無言でテスター先生から目を逸らす。
「ダメです、ダメですよ、もっとヤリス君をみんなのモノにしないと、独占はダメです」
「……」
「アリシアさん、もっと厳しい指導が必要ですか? 私はこんなことをしたくありません。分かってください」
「……」
「……アリシアさん、明日から学園をお休みにしますよ? 毎日一週間指導を続けます、それでもいいんですか? 良くないですよね? 違いますか?」
「ずるい、わ」
「アリシアさん、あなたがはいと言わなければ、文官の方が責任を取る事態に発展します。もう一度言います、このままでは文官の方が責任を取らされます」
「ずる、い」
「それにあなたは頑張って回復魔法を覚えています。出来る事なら、ヤリス君の生命力でもっと多くの亜人スキルを持った人の生命力を何度も満たす国の繁栄サイクルを回す必要があります」
「……」
「目を逸らさないでください。ヤッテみせ、言って聞かせて、サセテみせ、ほめなければ人は動きません。私にこんな指導をさせないで欲しいです」
いい言葉なのかもしれないけど全部がエロく聞こえてしまう。
「アリシアさんはなかなか認めてくれませんね、所でヤリス君」
「な、何でしょう? あの、もうやめません?」
「そうではなくて、ヤリス君はハーレムを作り、力を発揮する事に抵抗を持っていますね?」
「……」
テスター先生の手が俺の体を触りまさぐる。
「ハーレムをお預けのまま我慢できますか?」
「く!」
「ヤリス君は私と1つとなる行為を我慢できませんでした。ヨウコさんとも、もっと先に、1つになる所までいってみたいとは思いませんか?」
テスター先生の手が俺の発情を促すように俺の体を這う。
「ヤリス君、理性で押さえても欲望は抑えきれません。楽になった方がいいですよ。たくさん、気持ちいい事をしましょう」
ピンポーン! ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン!
「せ、先生、外から用事があるみたいです」
「仕方がありません、体を拭いて服を着ましょう」
「はあ、はあ、はあ、はあ」
服を着るとテスター先生が扉を開けてやってきた先生と話をする。
俺は、テスター先生も、アリシアも我慢できなかった。
もしヨウコが迫ってきたら我慢できるだろうか?
生まれたままのヨウコを想像する。
……無理かもしれない。
アリシアがテスター先生の厳しい指導を受けているのに発情したアリシアを見て興奮してしまう。
テスター先生の後姿を見つめる。
あの張り付いたような服の上からでも分かるスタイルの良さ。
腰からお尻にかけてのきれいな曲線に見入ってしまう。
すでに俺は理性と欲望の戦いで理性が敗北している。
気持ちいい事を我慢できない。
……この国と日本を比べてみた。
この国は日本と違い個の自由より全体の豊かさを重視している。
ある意味この国は未来を見据えてみんなを大切にしていると言える。
この国は村の立地が悪く飢餓が起きそうになると文官が村に行って移民させる。
丁寧に何故村にいれば豊かさが無くなるか学が無くても分かるように説明する。
村人が納得しなくても強引に人を移住させる為個の自由は奪われているが餓死をとにかく無くそうとするのがこの国だ。
国民には今だけその時だけの人間もいる。
だが少なくとも国を管理する側は未来の豊かさを重視している。
この国は俺に強制ハーレム魔力タンクである事を望んでいる。
でもだ、よくよく考えればアリシアとテスター先生は良かった。
かなりいい。
アリシアが怒らないでいてくれるなら今の状況は悪くない。
結局俺は性欲を我慢できない。
我慢できなかった。
アリシアがあんな目に合わなければむしろハーレムは悪くはない。
だが、もう1つの目標、モブでいる道はまだ残されている。
俺は魔力タンクとして、モブとして生きる道が残されている。
方針を変えよう。
ハーレム魔力タンクの道は欲望に負けた。
でも俺はせいぜいクマのボスを倒せる程度の力でこれ以上は強さを見せない。
そう、魔力タンクにはなる。
でもモブの道は諦めない。
「……分かりました。ヤリス君、アリシアさん、指導は一旦中止です。アリシアさんに付けたリングも外します。軍の支援に行ってくれますね?」
「分かったわ」
テスター先生がアリシアのリングを外した。
「アリシアさん、ほっとした顔をしていますが指導は終わっていませんよ。ただ中断しただけです。落ち着いたらもっと魔力容量の大きいリングで、フルチャージして指導を再開します」
「そ、それよりも軍の支援なら急いだ方がいいですよね?」
アリシアを落ち着かせて国に目を付けられないように出来ないか?
国を敵に回さずアリシアが悪者にならない手はないか?
この国は人が才を発揮せず巡り巡って人が死ぬ事を許さない。
この国はこの国の正義を持って動いている。
だがアリシアは駄目と言ったら中々覆す事が無い。
時間を稼いで考えよう。
何かいい手は、何かないか?
今は、何も思いつかない。
「そうですね、では気をつけて行ってきてください」
「緊急なら装備だけ持って移動しながら話を聞く感じでいいですか?」
「はい、それでお願いします」
俺とアリシアは部屋を出た。
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