クラスメート
@nekochansong03
第1話
クラスメート
佐々武が死んだって、という言葉を聴いて、荒城秀男は心臓が止まった気がした。小学校から家が近所なのと、中、高校一緒なので、親友だと思われている。同じクラスの佐藤香織里も、恋人なので事情聴取を受けた。
同じ歳だが、3月生まれの俺と4月生まれの佐々武は、差があって、全てパーフェクトで兄貴分として、赤城秀男はその追って来た。佐藤香保里は小学校5年に転校して来た。同じ東京都だが、自然豊かな学校で、23区から転校してきた、佐藤香保里はセンスが都会的で、キレイで勉強も出来たので、クラス委員の佐々武と自然に付き合った。
転落死なので、自殺と事故の両面で警察は捜査した。だが、佐々武の性格から秀男は、自殺は無いと思った。屋上をフラフラして居たと証言があったが、慎重な佐々武からは考えられなかった。
そうこうしているうちに、同じ英語クラブの下級生が自殺未遂をした。幸いに症状は軽く、命は取り留めた。香保里と付き合ってるのに、図々しい告白をして来たので、その下級生の女の子を、人前でこっぴどく振った。悪質なイタズラだが、本当に佐々武はそれで死んだのか?情報共有の為佐藤香保里とは今まで以上に接近した。そのちょっと前は、何故武はサッカー部を辞めたのかと3回聞かれた。2人はいつも一緒だったが、その空間に干渉し無かった。俺はサッカー部を続けながら、理工の国立を目指して、そんな暇が無かった。
香保里と付き合いそうになったが、武が生きていればもちろん、死んでもそのハードルは越えられ無かった。
3回忌の知らせの時、母親から、日記ではないが、メモが見つかりあの日几帳面に香保里と屋上で会う事がかいてあった。
3回忌に懐かしげに、今付き合ってる人がいて、多分結婚すると思うと言った。秀男は志望の大学に入って、学業に忙しく、香保里も福祉関係の短大を出て、福祉施設に就職した。
赤城秀男は厳しい表情を変え無かった。メモを話すと、高校時代の運命の人は赤城秀男だった、と言った、佐々武の運命の人は佐藤香保里だった。一生守ると言って、屋上のフェンスを歩き始めた。北海道の獣医学部に行くから、一緒に来て欲しいと言った。それは秀男も納得した。正直拒否したかったが、それぐらい付き合ってもいいかと思って、頷いた。その時フラッとして、転落した。自殺だった。死んだら夢も叶えられないのにね。未来はどうなるか分からない。決めつけずにチャレンジしていくしかない。
クラスメート @nekochansong03
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。クラスメートの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます