彼女が同じ部のチャラ男にNTRられ、悪びれることなくイチャつく二人に絶望する俺。そんなある日、1つ下の生意気で天才な美少女は「復讐しませんか?」と笑いながら俺にディープキスをした。
第8話 ひょっこっとポーカーフェイスの美少女さん
第8話 ひょっこっとポーカーフェイスの美少女さん
放課後、いつも通り部室に行くと珍しくリノアの姿がなかった。
すると、『すみません!今日部活休みます!ごめんちゃい!』と連絡が来る。
久々に1人でのんびり過ごすのもありかなと思っていると、いきなり扉が開く。
しかし、誰の姿もない...。
何だよ、イタズラか?と、扉を閉めようとすると、ひょっこと顔を出してくる知らない女の子だった。
【挿絵】
https://kakuyomu.jp/users/tanakamatao01/news/16818093079132584954
「うわっ!びっくりした...え?...だれ?」
すると、無言で携帯の画面を見せてくる。
そこにあったのはメモ帳の画面だった。
『私はここの部員です。部長さんですか?』
「...うん。俺が一応部長だけど...」
もしかして、幽霊部員の浅村好?ちゃんだっけか...。
すると、携帯をぽちぽちとして、もう一度画面を見せてくる。
『リノアちゃんは今日いないんですか?』
「あぁ、今日は来ないみたいだけど...」
『そうですか。折角なので部室を見てもいいですか?』
「ど、どうぞ」
すると、ようやくひょっこっと体を出して、部室の中を物色し始める。
...もしかして、声が出せない子のなのかな?
すると、また携帯をいじって、『本がいっぱいあっていいですね!』と、無表情でピョンピョンと跳ねている。...可愛いな。
「えっと、リノアの友達?」
『そうです!ちなみに声は出せるのですが、声がちっちゃくてよく聞き返されるので、こうして文字を書いています!』
なるほど。声が出せないというわけではないのか。
「そっか...なるほど」
すると、とあるミステリーの映画を手に取り、あらすじをじっと見ている。
「...もしよかったら見る?それまだ俺も見てないし」
『見ます!』
「おっけ。それじゃあ、準備するね」
なんかよくわからないが彼女からは俺と同じ匂いがして、すごく話しやすい。
いや、これを話していると言っていいのかはわからないが...。
それから無言で2人で映画を見る。
映画中は特に会話することなく、2時間の映画を見終えるのだった。
「...ふぅ。面白かった」
『はい!面白かったです!ラストはあれですか?結局、あの人は指示されただけで本当のボスはまだ捕まってない的な?』
「多分そうなんじゃないかな。続きを匂わせてたよね。ミステリー好きなの?」
『ミステリー好きです!あと、探偵ものもよく見ます!なので、この部には興味あったのですが、勇気が出なくて...。リノアちゃんもいるので、安心ですし...。けど、リノアちゃんから聞いたんですけど、生意気な年下女子をいじめるエッチな動画を見てるって聞いたんですけど...。私は生意気ではないのでいじめないでください』と、少しもじもじしながらそんな画面を見せてくる。
あ、あのやろう!!!!言いふらしてやがんのか!
「それみんなに言ってんの?リノア」
『いや!多分私だけ...です。部活に顔出してみようかなって言ったらそうやって言われて...。けど、部長さん優しそうで安心しました』
「あははは...ありがとう...」
これは次にあったらリノアを問い詰めてやる。
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