第7話 【生意気な後輩を無理やり〇したい】

「おはようございます、先輩」


「...おい。今何時だと思ってる...」


「7時です。いつもと同じ時間ですよ」


「ちげーよ...今日土曜日だろうが...」


「あっ、そうでしたー私としたことが曜日を勘違いしてしまいましたーてへー?てことで、おうちあがりますねー」と、そんなことを言いながら部屋に入っていく。


「...ったく」


 そうして、部屋に入ると勝手に俺のベッドにダイブするリノア。


「ちょい。何してんだよ」


「先輩のくさーいにおいがしまっす」


「失礼だな...。そう思うなら早くベットから出ろよ」


「嫌いなにおいとは言ってませんよー?なんだか癖になる匂いです」と、にやにやしながらそんなことを言う。


「それで?朝から何の用だよ」


「デートをしようと思いまして」


「...デート?」


「はい。デートです。実はここに映画の試写会チケットが二枚ありまして」と、胸ポケットからチケットを取り出す。


「...」


 やばい。昨日、抜こうとしたけどそのまま眠すぎて寝ちゃったせいでその反動が今来てしまっている...。


「...先輩は映画より私のおっぱいのほうが興味ありますか?w」と、見透かしたように笑う。


「...興味ないから」


「エー嘘だー。先輩って絶対むっつりスケベですよねw」


「...俺は純情派な男だ。てか、今日雨の予報じゃなかったか?」


「映画館ですから雨関係なくないですか?」


「いやいや...なんか台風がなんちゃらとか昨日のニュースで言っていたような」


「じゃあ、調べてくださいよ」と言われ、携帯を取り出すとリノアがその画面を無理やり覗こうと顔を接近させる。


「ち、ちけーよ...//」


「だって画面見えないんですもん。早く調べてくださいよ」


 この時の俺はすっかり忘れてしまっていた。

昨日の自分の行動を...。


 画面のロックを解除し、そうしてブラウザを押した瞬間、あることを思い出す。


 そう...昨日俺は抜こうとしてそのまま寝てしまった...。つまりは最終画面はそういう動画になっているということ。


 しかし、時すでに遅し...。

その画面に表示されたのは【生意気な後輩を無理やり〇したい】とかいう、まさにリノアを指しているようなそんなタイトルと、動画画面がちらっと映る。

しかも、白髪の女子高生というところもまさにリノアに当てはまっていたのだ。


 一瞬でブラウザを落としたが、その後2秒ほどの沈黙。


 恐る恐るリノアの顔を見ると、顔を真っ赤にしていた...。


「...先輩は...私に...そういうのしたいんですか...?//」


「ち、違うわ!こ、これはたまたまその...//」と嘘をつこうとするが言葉が出ない。


「...っぷwあははははははw」と大爆笑するリノア。


「な、なんだよ!//」


「いやぁ、やっぱ先輩は先輩だなーってwなんかかわいいですねw」


「うっせぇわ!ほら!天気!今日は大雨だ!」


「,,,そうですか。ではこの試写会は無理そうですね」


「...まあ、そうだな」


「...じゃあ、今日は一日おうちデートしましょう」


「いや、帰れよ...」


「それとも、無理やり押し倒したほうがいいですか?w」


「...それは忘れろ...」


「忘れるわけないじゃないですかwじゃあ、今日はこれ見ましょうよ!名探偵コ〇ン。犯行方法を充てるゲームしましょうよ!」と、携帯画面を見せてくる。


「あぁ、それならPCのほうが見やすいだろ。俺、一応アニメのサブスクは入ってるし」


「おぉ、それは名案ですね。じゃあみましょう!...の前にちょっとおトイレ借りますね」


「おう。出て左にあるから」


「...覗いちゃだめですよw」


「覗かねーよ」


 そうして、扉を閉めてトイレに入ると、「ふぅ...」とため息を吐く。


 ...あの雰囲気...そのまま押し倒されるかと思ってたのに...//

てか...私にそういうことしたいってこと...だよね...//と、顔を真っ赤にするリノアであった。

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