怖くないホラー集!

崔 梨遙(再)

1話完結:1000字

 知人が幼い頃、神棚の中を覗き込んだら宇宙が見えたという。思わず神棚の中に手を伸ばしたら、電気ショック! 慌てて手を引っ込めたらしい。神棚の中って、一体、なんなのだろう?



 その知人が幼い頃、歳の離れた兄と兄の友人とプールに行った。足の届かない所。一生懸命立ち泳ぎをしていたが、溺れた。兄の真横で溺れていたのだ。そんなことってある? 兄の友人に助けられたらしい。これは、ホラーというよりも小ネタ。



 幼い頃、僕が3歳くらいまで住んでいたアパートには出たらしい。毎日、夕方になるとドアが開き、廊下をパタパタと走る音がして、トイレのドアが開いてジャーッと水が流れる。母は、実害が無いので気にしなかったらしい。トイレお化けだ。



 肝試し、懐中電灯を持って墓場へ行ったことがある。そこで、1度だけオーブ(火の玉)を見たことがある。だが、まあ、多分、空気中のリンが燃えていたのだろう。その後、めちゃくちゃ蚊に刺されていたことに気付いた。死ぬほどかゆかった。オーブよりも蚊の方が怖い。



 自殺死体がベランダに飛び込んで来た後も、何度かベランダでオーブを見たことがある。だが、害は無いので気にしたことは無かった。全部“リンの発火だ!”と思うようになっていた。オーブは怖くない。



 友人が交通事故で亡くなった時、いきなりCDラジカセが最大音量で鳴り響いた。CDラジカセを止めると、友人が事故ったという、別の友人からの電話がかかってきた。救急車を追いかけて病院まで行ったが間に合わなかった。



 友人のお通夜や葬式を手伝っていたら(当時18歳)、会場の外は同窓会状態になっていた。それはいい。だが、女を口説いている奴等がいたのは嫌だった。おいおい、ナンパは結婚式でしろよ。こんなことで、亡くなったあいつは成仏できるのだろうか? これはホラーではなく、皆に対する不満。



 或る神社に行ったら、10m以上あるであろう、黒い大蛇が見えたことがある。一瞬絶句して、言葉が出たと思ったら大蛇は消えた。



 或る神社に行ったら、落ち武者が見えた。一瞬絶句して、声が出たと思ったら鎧武者は消え去った。




 小ネタなら沢山ある。1つではインパクトが弱いので、今回は小ネタを集めました。でも、怖くないと思います。怪奇現象にも、怖いものと怖くないものがある! 怪奇現象だからといって、怖いとは限らない。



 あ、そういえば、紅茶のカップのティースプーンがくるくるくるくる回っていたこともあった。うーん、やっぱり怖くないなぁ……。







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怖くないホラー集! 崔 梨遙(再) @sairiyousai

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