第4話  web小説というものを知る


 メフィスト賞への応募を始めて約3年。


 受賞はおろか座談会にもあがることができず、私は次第にやる気を失っていきます。


 そして2018年を最後に、自分には才能がないのだろう、とメフィスト賞への応募をやめてしまいました。


 それからしばらく執筆から離れましたが、心の底では小説家になりたいという夢の燃えカスがわずかながら残っていて、燻り続けていました。



 2つ目の転機が訪れたのは2019年。


 web小説サイトというものがあり、そこで小説を発表できるということを知った私。


 小説家になろうやカクヨムなど、知らなかった世界が広がっていました。


 さっそくカクヨムに登録し、今まで書き上げた推理小説をアップしてみます。


 結果はお察しの通り、無名のど新人がいきなりアップした小説なぞ、pvは一桁つけばいい方という有様でした。


 しかし私は嬉しかった。


 自分の書いた小説を誰かが読んでくれている。応援のハートやコメントをいただける。


 今まで公募に出すだけで編集さんにしか読まれなかったであろう小説たちが、わずかな人数でも読まれている。


 そのことが嬉しかったのです。


 そこからは今まで公募のために書いた推理小説をweb用に調整し、アップしていきます(この時投稿した小説の一部はまだ消さずに残してあります)。


 web小説界隈ではマイナーなミステリというジャンル。決して爆伸びすることはありませんでしたが、読んでくださる方は少なからずいらっしゃって、私は読まれることの嬉しさを覚えてしまったのです。



 続く。


 

 


 

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